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267章 私たちは2ページ見てみましょう!_1

「私よ!」暗闇から鈴木希の細い声が聞こえ、冬美に一発でウサギ蹴りにされちゃうのが怖くて、慌てて声を立てた。そして冬美が少しだけためらった間に、彼女は既に冬美の布団の中に潜り込んでいたような魚だった。

冬美は声を落として問いかけた。「何しに来たの?」

鈴木希は布団を引き上げて、2人を覆うようにした。そして小型の懐中電灯で照らし、手に持っていた本を見せて、少し苦労しながら言った。「ひくいとうがん、私、寝られなくて。一緒に本でも読まない?」

鈴木希も眠れなくて、そこで横になりながら昼間のことを思い出していた。突然、数ページ読んだ《サド侯爵》を思い出した。山村は退屈だから、その本をまた取り出して数ページ読んだら、すぐに息が苦しくなった。急いで冬美に会いに行き、2人で読んで話し合えば、そんなに刺激的ではないだろうと考えた。

冬美は本の題名を見て、思わず鈴木希を睨んで、声を落として怒鳴った。「何、頭おかしいの?」これが女の子たちがすべきことなの? お嬢様が、真夜中にHな本を読むってなんなの?

鈴木希は笑って言った。「私は狂ってないわよ、ただ…あの、あなたが分かってるかどうか知りたいだけ」

冬美はぽかんとして、心なしか動揺しながら反問した。「あなた、分かってないの?」

鈴木希はにっこりと笑って言った。「私はもちろん分かってるわよ、あなたが分からないのではないかと心配しただけよ」

冬美は鼻で笑い、「私はきっとあなたよりも理解してるわよ、私、保健体育のテストでは満点だったんだから!」

鈴木希は蔑むように微笑み、まるで誰でも満点を取れるかのような態度だったが、今は冬美と口論する気にはなれなかった。本をまた振って、布団の中で小声で聞いた。「だったら私たち、芸術的な角度から鑑賞するだけ? 君...怖くなんてないよね?」

冬美はますます動揺したが、しかしきっぱりと言った。「怖くなんかないわよ!」

「それなら2ページだけ読む?」鈴木希はとても好奇心旺盛で、男女のあれこれを理解してなかった。

「それなら...2ページだけ!」冬美も躊躇ってしまった。彼女も男女のあれこれを理解してないし、好奇心もある。でも、本能的に見るべきものではないと感じた。

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