224章 私の勝ちだよ_1

体育祭は生徒たちにとって、ただ純粋に遊ぶためだけのもの。

それでもなかなかいいものだ、何年後かの思い出に浸るとき、それはなかなか素晴らしい記憶となり、思い出しただけで思わず微笑んでしまうだろう——一緒に転んだこと、一緒に頑張ったこと、一緒に喜んだこと、一緒に落ち込んだこと、こっそりと好きな女の子を眺めたこと、密かに思いを寄せる男子をそっと覗いたこと、そんなことが一つの残暑に少しのピンクを付け加えた。

しかし、ここにはそんなことを考えている人はいない、ただ純粋にその中に身を投じ、人生のこの時期だけの純粋な幸せを全うに味わっている。

北原秀次は自分のクラスの"十人板"、"シスクリ"がどちらも失敗してきたことを見て、胸が苦しかった。これは仕方がない、こういうチームで協同作業をする競技は、誰がより多く練習すれば誰が優位になるわけで、暇を持て余しているうえに若干オーガナイズ能力がある鈴木希たちは明らかにクラスメイトたちに厳しく練習させて、二つの競技で合計5点を簡単に獲得し、他のクラスとの点差を一気に広げました。

B班の皆が集団でゆううつになった。

兄弟たちが頑張らなかったわけではない、敵が頭がいいんだ——きっと、こっそりと追いトレをしたんでしょ？きっとそうだ！

十人板は10人の左右の足をそれぞれ一枚の板に固定し、体がぴったりと密着し、一緒に前進し、一緒に後退するものだ、シスクリもそれと大差ない、ただもっと複雑で、二列に並んだ人々を向かい合わせ、次に並んだ二人の左右の足を紐でぴったりと縛り合わせ、最後に二列の人々はただ向かい合ってカニのような姿で前進するしかない、それでもなお役割配分が必要で、半分の人が右足を踏み出し、残り半分の人が同時に左足を踏み出す、たった一人でも順序を間違えれば、瞬時に二列の人々が一緒に倒れ、練習をしていないチームは3歩も歩けない。

5：3ならまだ差はないと思えるが、二つの試合を終えてスコアが10：3になると、これはちょっと考えさせられる。