一方では、大腹便便の酔っぱらいが酒瓶を振り回し、感情を露にし、大声で叫んでいた。「なら、ゴドラに頼みに行けばいいじゃないか!種族の名誉なんて何の役にも立たない、生き残ることが最重要だ!指導者達の頭の中は全て糞だ、毎回こんなに多くの人が死んで、僕の二人の弟も軍に入隊して戦死した、全ての抵抗は無駄だというのに、なぜゴドラから助けを得ることができるのに無理をするんだ!超能者という連中が無力ならそれまでだ、彼らが本当に能力があるなら、とっくに不幸な状況を解決していたはずだ!」
酔っ払いは嫌な顔をし、興奮した口調で、まるで国家のあり方を指導するかのように、超能者や軍隊の能力をけなし、責め立てていた。彼の言葉はますます耳障りになってきたが、その行動は他の飲み客を怒らせた。超能者や軍隊は大多数の市民にとっての英雄であり、彼らへの疑問や侮蔑はみんなの怒りを買うことになる。すると、何人かの飲み客が怒った顔で口を開いた。
「お前が今楽しんでいる全ては英雄たちが命をかけて手に入れたものだ、お前に何の権利があって彼らを指指すさすんだ!」
酔っ払いは鼻で笑った。「それは彼らがすべきことだ、能力のある人はもっと多くの責任を負うべきだ。彼らが種族に育成されなければ、僕と同じく一般人に過ぎないだろう」
「そんなお前は本当に気持ち悪い、城の外に放り出されて自業自得になりゃいいのに!」
酔うたは再び鼻で笑った。「たとえこの街が陥落しても、私は優先的に避難させられる市民だ。どっちにせよ、死ぬのは私じゃない」
「お前には保護される資格なんてない!」みんながさらに憤怒し、興奮した。
口論の音が盛り上がって、バーカウンターの隣にいたレイアルトは無表情で、まるで何も聞こえないかのように、向こうを見ることすらもめんどうだった。
その時、青年のひとりが怒りに顔を赤くして、突然飛びかかり、すぐに酔っ払いと組み打ちになった。彼は体格がよく、酔っ払いを押さえつけて、連続で顔を殴り、鮮血が飛び散った。他の人々は血が出たのを見て、すぐに止めに入ろうとした。
「ラーナ、冷静に!」
「もうやめろ、人が死んじゃうぞ!」
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