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第315章 小さい頃から可愛がってきた妹じゃない

北原秀次は通知書の指示に従い、調整受付課に向かったが、調整受付課も高校生たちのことをあまり気にかけていなかった。会社は部署が多く、外連部と宣伝部が起こした面倒事に対して、人事部は協力はするものの、本気で気にかけるわけがなかった。

彼らを受け入れた主任は忙しさのあまり、彼らをよく見ることもせず、入社一年未満の新人に任せてしまった。新入社員は雛鳥のようなもので、まだ育成段階にあり、あまり役に立たない。高校からのインターン生は卵にも満たないので、雛鳥に任せておけば、お使いやお茶くみくらいはできるだろうという考えだった。

北原秀次たちの「入社」は一分もかからずに済まされたが、その「雛鳥」は態度が良く、笑顔で親切だった。外連部と宣伝部の事前の要求に従って、北原秀次たちに基本的な仕事内容と細かい要件を説明し、更衣室でワークウェアに着替えさせ、名札を渡し、連絡用のメールアドレスを記録した後、雑用の仕事に連れて行った。主な任務は面接会の秩序維持、書類の受け渡し、飲料水や弁当の配布などの些細な仕事だった。

東聯銀行は通常通り運営されており、彼らがいてもいなくても変わりはなく、雑用しかできなかった。

新米の雑用係たちはすぐに面接会場に到着した。会場はかなり広く、オフィスビルのフロアほぼ一階分を占めており、北原秀次はエレベーターを出た瞬間、呆然とした。

彼はこのようなシーンを初めて目にした。

会場には少なくとも四千人はいて、黒いスーツの群れが整然と並び、まるで大規模な追悼会のようだった。ほとんどの人が慎重で、大きな声で話すことも、自由に動くこともせず、会場の周りの折りたたみ椅子に座って名前を呼ばれるのを待っていた。静寂の中、皆真剣な面持ちで、まさに追悼会のようだった——遺体と花輪があれば完璧だった。

会場の中央には七、八個の大きな面接ブースで作られた小さな迷路があり、少しずつ黒いスーツの人々を飲み込んでは、また吐き出していた……

北原秀次がよく見る間もなく、「雛鳥」に面接ブースの一つに配属され、番号を呼んだり、お茶を注いだりする卵としての仕事を始めた。

卵とはいえ、彼は真面目に仕事をこなし、次々と面接者を中に案内し、ドアの前で待機しながら、時々中の面接のやり取りを聞いたり、待機者の表情を観察したりしていた。

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