180章 大胆な犬、人を縛るつもり？_1

名古屋から東京までは車で約3時間（新幹線ならもっと早く、2時間で十分）で、幹線道路は四、五本、細い道路は数えられないほど存在します。これらはまさに日本の中心地帯で、道路はあちこちに通じていて非常に複雑です。

北原秀次が車に乗った後、冬美と連絡を取り、詳しく状況を聞きました。冬美はすでに陽子の学校近くまで来ていましたが、彼女を見つけることはできず、3台の車が東と南に向かって3本の道をたどって探しています。主な目標は、新宿のナンバープレートがついた疑わしいミルキーホワイトのセダンです。

電話を切ったあと、北原秀次は陽子に電話をかけるかメールを送るかどうか迷っていました。しかしそれができるかどうかも不確かでした。今、陽子は相手方の車にいて、相手方はすでに彼女を自由に扱うことができます。陽子の携帯電話が邪魔だと感じたら、それを奪ってしまえば、陽子と直接連絡を取る手段がなくなってしまうかもしれません。それなら、陽子自身が機会を見て彼らに連絡を取る方が良いです。

場合によっては、今、携帯電話はすでに陽子の手元にないかもしれません。冬美は陽子に一度電話をかけてみましたが、陽子はそれに出ませんでした。

彼が迷っている間、隣にいる鈴木希が小声で言いました：“心配しないで、あなたの妹さんはとても頭が良くて、すでにたくさんの手がかりを残しています。一時的に追いつけないかもしれませんが、必ず彼女を見つけることができます。”

彼女は再び警察に通報することは提案せず、一つには彼女自身が東京への道路をすべて封鎖するよう警察に頼むほどの顔がないからです。彼女の実の父親であっても、それが通用するかどうかは確かではありません。二つ目は、相手が本当に東京に行くつもりなら、愛知県警と連絡を取って臨検を開始したら、相手は既に静岡県へと逃げてしまったかもしれません。静岡県と連絡を取って臨検が始まったとしても、相手はすでに東京に到着している可能性があります。

現状を見ると、自分たちで探すほうが警察よりも早いかもしれません。

北原秀次は静かにうなずきました。陽子は戦闘力がないものの、自己防衛の警戒心は逆に非常に強かった。他人を簡単に信じず、とても用心深い性格で、それでも事故が起こってしまった。