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第214章 お前ら人間性があるのか?_2

北原秀次は前世で二十歳まで生きていたが、女性を好きになったことがないわけではない。誰にでも青春時代はあるものだ。彼は叶わぬ恋の苦しみを理解していた。内田雄馬が泣き崩れているのを見て、心から同情を覚えた。

兎死して狐悲しむ、物は類を以て傷む...

しかし、この苦しみに対して北原秀次は何もできず、内田雄馬は一人になりたいと思っているかもしれないことも分かっていたが、彼を一人にするのも心配で、ただ無意味な言葉を繰り返しながら、彼の背中を叩き続けることしかできなかった。

すぐに式島律が駆けつけてきた。内田雄馬は彼を見るなり抱きついて、泣き声を上げ、すすり泣きから号泣へと変わった。「阿律、振られちゃった!」

式島律は呆れたように彼を二回叩いたが、それだけですぐに抱きしめ、悔しそうに叱った。「お前バカだな。何度も警告したのに、なんでこっそり告白しに行ったんだ?」

「自分をコントロールできなかったんだ。本当に彼女のことが好きで...」内田雄馬は涙を拭いながら悲しそうに言った。「明日俺の誕生日じゃん。彼女を連れてきてみんなをサプライズさせたかったんだ。」

式島律は怒って言った。「自慢したかっただけじゃないか!」

内田雄馬は首を振って言った。「そんなわけない...まあ、少しはそういう気持ちもあったかも。でも純子ちゃんと付き合えば、彼女の三人の親友も正式に誘えると思って。北原たちにもいい思いをさせてあげられると思ったんだ。純子ちゃんの友達、結構可愛いし。」

北原秀次と式島律は言葉を失った。そんなことで褒められる筋合いなのか?そんな思いなんて望んでないのに!今は彼女を作る気なんて全くないのに...これは自分の気持ちを他人に押し付けているだけじゃないか?

内田雄馬は二人の表情を見て、さらに苦しそうに言った。「でももう遅い。振られちゃったんだから、みんなにいい思いをさせてあげることもできない。」

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