……
神法師のお呼びがかかれば、マシューに拒否の余地はなかった。
しかし彼はマーガレットに挨拶をして、少し空いた時間に小さな暗い部屋へ行き、まずはイザベルに挨拶をするつもりだった。最低でもイザベルに伝言を残しておきたかった。
この表明は非常に重要だった。
もし、イザベルとスーライル先生の関係がマーガレットが言うように険悪であれば、自分が何も言わずにスーライル先生に会いに行くことは、
イザベルの不満を引き起こす可能性があった。
マシューはイザベルがすぐに返事をくれるとは思っていなかった。
だが、伝言を出してから間もなく、
通信クリスタルボールに返事が届いた。
マシューの耳元でイザベルの声が響き渡った:
「連盟のどの伝説の魔法使いにも会いに行くことができます。もちろん、その中にはスーライル先生も含まれています。
何より彼女はわたしの親友です。
彼女が何もなしにあなたを呼び出すことはないと思います。
彼女が何か要求を持っている場合、ぜひ彼女を楽しませてください。神法師に取り入る機会なんてそうそうないのですから、大切にしてください。
唯一注意してほしいのは、借金を作らないで戻ってきてほしいことです。」
楽しませる?
借金を作らない?
イザベルの返答に、マシューは混乱した。
「どうして借金を作ることになるんだ?」
「50万もあるんだから!」
イザベルの許可を得られたマシューは、魔法の教室に戻りマーガレットを探した。
後者はマシューを連れて、ビーカーハウスの転送ホールにつれていった。
二人は、超遠距離転送を象徴する緑色の大きな扉の中へと入った。
ほんの一瞬後。
マシューとマーガレットは転送中継所に現れた。
ここは次元面に位置する広場で、四方八方に転送通道が張り巡らされている。訪れる魔法使いは少なく、料金を徴収しているのはメカニカルノームたちだけだった。
「二人、クリスタルパレスへ。」
マーガレットが手を振って、金色に輝く魔法の紙幣をメカニカルノームの手に投げた。
後者は頷き、
二人を丁寧に別のテレポート通道の前まで連れてきた。
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