第408章 平手打ち！

秦玉にとって、身分の上下など関係なかった。

自分に関わってきた者は、皆平等に扱うだけだ。

秦玉は桃子を見つめ、眉をひそめて尋ねた。「誰に殴られた？」

桃子は少し目を逸らしながら答えた。「い...誰にも...自分で不注意にぶつけただけです。」

秦玉の顔に冷たい表情が浮かび、大きく手を振ると、恐ろしい気配が二人への抑圧を解き放った。

動けるようになった姚青と桃子は、急いで地面から立ち上がった。

「お前たち二人、私と一緒に中に入れ」と秦玉は冷たく言った。

姚青は秦玉の腕を引っ張り、口を開いて言った。「秦さん、くれぐれもお気をつけて。」

秦玉は軽く頷き、大股で家の中へと歩いていった。

中に入ると、ハイヒールを履いた気品のある女性が立っているのが見えた。

秦玉を見た章音は冷ややかに言った。「あなたが秦玉？」

秦玉は何も言わず、殺気に満ちた瞳で章音を冷たく見つめた。

章音は主客の立場を逆転させ、冷淡に言った。「座りなさい。」

秦玉はそれを無視し、逆に尋ねた。「あの二人を玄関で跪かせたのはお前か？」

この言葉に、章音は少し驚いた様子を見せた。

顔家の奥様である自分が直接訪ねてきたというのに、この秦玉は怖がるどころか、無名の二人のことを気にかけているとは。

章音は秦玉を見定めるように見つめ、冷ややかに言った。「あなたは普通の人とは違うわね。」

「質問に答えろ」秦玉は強い口調で言った。

そのような物言いに、章音は当然怒りを覚えた。

彼女は冷たい目で秦玉を見て言った。「私が誰だか分かっているの？」

「誰だろうと、俺に関係あるのか？」秦玉は冷たく言い返した。

「何の資格があって、あの二人を玄関で跪かせる？」

「奥様にそんな口を利くとは、無礼者！」章音の側にいた大宗師が叱責した。

秦玉は彼を一瞥すると、即座に平手打ちを食らわせた。

この一撃で、その護衛の顔の骨が砕け、気配も急速に衰えていった！

章音の表情は険しくなり、瞳には強い殺意が閃いた！

「顔家に嫁いでから、誰も私の前でこんな無礼を働いた者はいなかったわ！本当に驚かされるわね！」章音は冷たく言った。

秦玉は冷笑して言った。「そうか、驚くことはまだまだこれからだ。」

そう言うと、秦玉は大股で章音に近づいていった。

「桃子の顔の傷、お前が殴ったのか？」秦玉は冷たい表情で尋ねた。