第331章 なぜなら...私は青色霊火だから

その二人の薬師は赤い服の少女の手のひらにある緑色の霊火を見て、顔色が一変した！

彼らはすぐに道を開け、「どうぞお入りください」と言った。

赤い服の少女は霊火を収め、大股で薬神閣の中へと歩いていった。

秦玉の傍を通り過ぎる時、彼女はわざと秦玉を一瞥し、その眼差しには軽蔑の色が見えた。

「なんだ、緑色の霊火か！俺たち本当に天が結んだ運命の相手だな！」姚青はにやにやしながら言った。

赤い服の少女は足を止め、冷たく言い放った。「蛙の分際で白鳥を狙うつもり？」

その言葉を残し、赤い服の少女は大股で薬神閣の中へ入っていった。

姚青は袖をまくり上げ、怒り心頭で言った。「待ちやがれ！このままじゃ済まないぞ！」

「もういいから、恥ずかしいだけだぞ」秦玉は白目を向けた。

しかし姚青は怒りに満ちた表情で言った。「秦さん、あの生意気な女があなたを蛙呼ばわりしましたよ！黙ってられませんよ！」

「うるさい！」秦玉は笑いながら姚青の尻を蹴った。

「時間を無駄にするな、早く入るぞ」秦玉は手を振って言った。

そうして、秦玉と姚青の二人は大股で薬神閣の中へ入っていった。

彼らが入った時には、あの赤い服の少女の姿はもうどこにも見えなかった。きっと姚青から逃げたのだろう。

薬神閣に入るとまず目に入ったのは、祠堂に似た巨大な建造物だった。

そして薬神閣の中では、至る所に薬材と薬師の姿が見られた。

数十年もの薬材の多くが、薬師の訓練用として使われていた。

このような贅沢さは、まさに目を見張るものだった。

すぐに、一人の薬師が近づいてきた。

彼は秦玉を見定めながら言った。「あなたは？」

秦玉は丁寧に答えた。「薬師選考に来ました」

「秦玉？」彼は探るように尋ねた。

「はい、そうです」秦玉は頷いた。

この薬師は一声「ふむ」と言って、「五長老があなたをお待ちでした。ついてきてください」と続けた。

そう言うと、彼は先に立って歩き出し、秦玉と姚青はその後に続いた。

薬神閣の敷地は広大で、建物は数え切れないほどあった。

誇張なく言えば、この薬神閣は小さな都市と言えるほどだった！

現代的な建物と古風な建物が混在し、山あり水あり森林もあった。

この薬師は秦玉を左に曲がり右に曲がりと案内し、最後にある邸宅の前で立ち止まった。