第40章 沈家を破産させてやる！

秦玉の言葉は力強く響き、白髪の青年も思わず振り向いた。

沈雲は怒りで逆に笑みを浮かべ、秦玉を指差して言った。「よくも、よくも！まさか江城のような田舎者が、このような口を利けるとはな！」

そう言うと、沈雲は棒を秦玉の足元に投げつけた。

「チャンスをやろう。自分の両足を折れ。そうすれば、この件は水に流してやる」沈雲は冷たく言った。

秦玉は足元の棒を一瞥すると、突然強く蹴り上げた。

棒は「シュッ」という音を立てて、沈雲に向かって飛んでいった。

その棒は的確に、沈雲の頭をかすめて背後の壁に突き刺さった。

壁面は瞬時に亀裂が入り、蜘蛛の巣のように広がっていった。

沈雲の表情は一層冷たくなり、冷笑して言った。「チャンスをやったのに、それを無駄にしたな。もう容赦はしないぞ」

「明日から、お前の周りの者たちは災難に遭うことになる！」沈雲の顔には悪意が浮かんでいた。

秦玉の知り合いは多くなく、ほぼ孤独な身だった。

だから、沈雲の警告など全く恐れていなかった。

「出て行け」沈雲は手を振って言った。

しかし秦玉はその場に立ち尽くしたままだった。

沈雲は眉をひそめ、怒鳴った。「出て行けと言っているんだ、聞こえないのか！」

秦玉は沈雲を無視し、白髪の青年の方を見て言った。「私と一緒に来ないか？」

白髪の青年は思わず驚いた。彼は呆然と秦玉を見つめ、その言葉を信じられないようだった。

「七尺の身を持つ者が、いつまでも人の下に甘んじていられようか。このような人間の下で犬のように生きるか、それとも誇りを持って一生を全うするか？」秦玉は冷たく尋ねた。

白髪の青年は黙ったまま、うつむいて顔に苦悩の色を浮かべた。

沈雲はむしろ興味深そうに、白髪の青年を蹴って言った。「犬は犬だ、人間になる機会などないのだ」

その時、白髪の青年が突然立ち上がった！

彼は歯を食いしばって言った。「沈雲、俺はとっくにお前ら沈家の態度にうんざりしていたんだ！」

「身分の高い者には媚びへつらい、地位の低い者は人間とも思わない！もうやってられねえ！」

そう言うと、白髪の青年は身につけていたスーツを激しく地面に叩きつけ、秦玉の方へ歩み寄った。

沈雲は顔色を変え、すぐに手を振った。配下のボディーガードたちは即座に意を察し、ナイフを取り出して白髪の青年の背後を刺そうとした！