科学を信じよう！

昼食を済ませた後、宋書航は近くの本屋へ本を読みに行った。

彼は本を読むのが好きだった。本を借りる金を節約したいわけではなく、これは彼の趣味だった——書航は本屋の本棚の隅で本を読むのが最高に気持ちいいと感じていた！

もちろん、かしらに嫌われないように、半日本を読んだ後、一、二冊借りて帰るようにしていた——人として、やりすぎは禁物で、細く長くが肝心だ！そうすればかしらに嫌われて追い出されることもない。

目の前のような大型で、小説だけでなく、様々なジャンルの本籍がある本屋は珍しくなってきているのだから。

黒名簿に載せられたら、江南大学都市の近くでこれ以上の本屋は見つからないだろう。

人の名前は大切だと言われるように、宋書航は本を読むのが大好きで、どんな本でも受け入れる。

小説、文学作品、古典文集、さらには見ただけで頭が痛くなるような様々な退屈な理論知識まで、彼は全て好きだった。

最近は本屋で自動車の運転技術と注意事項について読んでいた。大学一年生の授業が楽な時期に運転免許を取ろうと考えていたのだ。学校で免許を取得すれば、外で取るより七、八千大洋も安くなる。

……

……

本を読む時間はいつも特別早く過ぎる。

気がつけば午後三時頃になっていた。

「早いな……帰る準備をしないと。近くのスーパーで夜食も買っていかなきゃ、土曜の夜は徹夜できるしな」宋書航はニヤリと笑った。

そう言って、適当に本を一冊取り、カウンターへ向かい、本を借りる手続きをした。

カウンターは本屋の出口にあり、今日は外の日よけが壊れていたため、女将は日差しを避けるため片隅の日陰に隠れていた。

「日差しが強いな、もう真夏みたいだ」宋書航は手で目を覆い、雲一つない空を見上げながら、女将に借りる本を渡した。

女将は典型的な江南美人で、水のように清らかだった。

彼女も本を読むのが好きで、同じように本を手に一日中読んでいることがあった。彼女の服装から分かるように、生活水準は低くなく、この本屋は彼女の趣味で経営しているだけだった。

普段静かに座って本を読んでいる女将は、まさに絵のように美しく、目を楽しませてくれた。多くの普通の若者たちは、この絵のような場面をよく見るために、自分の趣味を無理やり変え、バカな若者から文学青年へと変身していった。

しかし噂によると、この絵のような一面は女将の静かな模様に過ぎないとか……

静かな模様があるなら、当然PK模様や無茶苦茶な模様あるはずだ。ただし、書航がここに来て半年、まだ見たことはなかった。

「はい、二日以内に返してください。一日遅れるごとに一元追加費がかかります」女将は貸出手続きを済ませ、宋書航に早く出て行くよう手を振った。

半学期の付き合いだけだが、本を読むのが好きで、毎回半日も粘る若者の印象は女将に深く残っていた。この若者が気が利いて、最後には必ず一、二冊借りて商売に協力してくれなければ、とっくに箒で追い払っていただろう。

「へへ」宋書航は笑いながら本を受け取り、本屋の敷居を跨ごうとした。

ドーン！！！

その時、耳をつんざくような爆発音が鳴り響いた。

本屋にいた全員が驚き、一歩を踏み出そうとしていた宋書航は足を踏み外しそうになり、危うく顔から転びそうになった！

「ちくしょう！」

「あらまあ！」

「晴天の霹靂か？」

「びっくりした」本屋の中で、様々な驚きの声が上がった。

宋書航が空を見上げると、先ほどまで雲一つなかった空に変化が起きていた。地平線の果てに黒雲が静かに凝縮し始め、瞬く間にその部分の空を覆い、嵐が来そうな様子だった。

「雨が降りそうだな？つまり、数年前は天気予報が当てにならなくて、逆に読まなければならないと言われていた。晴れの予報なら必ず傘を持っていくべきだと。これだけ年月が経っても、天気予報はまだ当てにならないのか」宋書航は密かにため息をついた。

昔の方がましだった。昔は天気予報を逆に読めばよかったのに、今は天気予報が当たるかどうか賭けなければならない？

妄想しながら、彼は借りた本を抱え、雨が降り出す前に寮に戻ろうとした。

宋書航が二歩目を踏み出そうとした時。

ドーン……

また一つの雷鳴が轟き、耳がブンブンと鳴った。

宋書航は上げかけた足を引っ込めた。

地平線の果てで、黒雲の領域が異常にねじれ始めた。雷蛇が黒雲から這い出し、轟々と鳴り響き、雷網を形成した。

宋書航は雷を見たことがあったが、これほど密集した雷電は生まれて初めて見た——まるで世界末日のようで、空の雷電は一筋一筋ではなく、一面に一斉に落ちてきた。

轟く雷鳴も普通とは違っていた。

江南地区の以前の雷鳴は一つの大きな音の後に、連続した轟きの反響があった。しかし今は、雷鳴は大量の火薬を詰めた爆竹のようだった。ドーン、パンパン、ゴロゴロ、うるさく騒々しく、反響さえも覆い隠されていた。

もしこれが誰かの悪行の報いで雷に打たれているのだとしたら、どれほどの悪事を働けばこんな万雷の狂轟を引き起こすことができるのだろうか？

さらに宋書航が気になったのは、その漆黒の雷雲が広がらず、地平線の果てにとどまったまま、狂ったように轟き続け、広がる様子を見せないことだった。

雷鳴は約十呼吸ほど続き、鳴り止まなかった。

これはより激しい嵐が来るような予感を与えた。

「なんて不運だ！」宋書航はため息をつき、心の中で思った：「もう少し本を読んでいこうかな？」

一般的に雷雨は来るのも去るのも早い。しかし雨が長く続くなら、もう一冊本が読めるかもしれない？

そう考えると、一度本屋に戻り、もう少し粘ろうとした。

まるで誰かが書航と笑い話を言っているかのように。

彼が振り返って本屋に足を踏み入れた時、耳元の轟音が突然止んだ！

天際の漫天の黒雲と荒々しい雷蛇も同時に消え去った！まるで誰かの大手が空をキャンバスにして、描いた絵に満足できず、この黒雲と雷蛇を手で消し去ったかのようだった。

空は再び雲一つない状態に戻り、日差しが降り注いだ！まるで先ほどの爆発のような雷鳴、満天の雷蛇は幻聴や幻覚だったかのようだった。

本屋の中で誰かがつぶやいた：「これは何なんだ？」

「本当に誰かが悪事を働いて雷に打たれたのか？」

「迷信だ！雷電は単なる自然現象だ……」

その時、書航の隣にいた小さな子供が顔を上げ、左手に子供向け漫画を持ち、右手を空に向かって掲げ、とても豪快な口調で叫んだ：「ああ、この空よ、もはや私の目を遮ることはできない、この地よ、もはや私の心を埋めることはできない！この満天の黒雲よ、消え去れ！」

宋書航は口角を引きつらせた。この小さな子供が大きくなった時、今日の光景を思い出せば恥ずかしさで地面を転げ回るだろうと確信していた。そしてこの種の黒い歴史の記憶は子供の一生について回るだろう。そしてやっとこの記憶を忘れたと思った時、ある日突然脳のどこかから浮かび上がってきて、人を「死にたい、恥ずかしい！」などと叫びたくさせるのだ。そして自分が過去に戻って、あの時バカなことをしていた自分を思い切り殴りたくなるのだ。

なぜなら彼自身がよく分かっていたからだ。

ただ不思議なことに、この面白い子供を見た時、宋書航は突然九洲一群番号の仙侠中二病の仲間たちを思い出した。

「H市、三品後天雷劫を渡る」

群の雑談記録が彼の脳裏に浮かんだ。

彼は空の地平線の位置を再度確認した。先ほどの雷暴区域はどうやら、おそらく……H市の位置だった？

宋書航のような大心臓でさえ、心拍が半拍遅れた。

まさか……本当なのか？

天気予報では晴れと表示されていたのに、目の前で突然奇妙な万雷轟鳴が起こった。

「ハハハハ、そんなはずがない！この世界に天劫なんてものがあるはずがない。きっと偶然だ！」宋書航は心の中で言った。

しかし、その考えが浮かんだ途端、彼の脳裏から消えなくなった：世界にこんな偶然があるだろうか？あの雷蛇はあまりにも奇妙で、自然現象には見えなかった。

H市、渡劫という言葉が彼の脳の中で繰り返し響いた。

宋書航は力強く頭を振り、この可能性を脳から振り払った。

十八年かけて築き上げた世界観が彼に告げていた。科学を信じ、迷信を拒否しろと。あの雷雲は奇妙な自然現象に過ぎず、雷劫などではない！