「だが、向こうは大宗師の頂点に立つ者たちだぞ。」五長老はどこか不安そうだった。
シンギョクは笑って、「何の問題もありません。もしそれらがただの宗師だったとして、私の力量をどう試すのでしょう?」と言った。
現時点のシンギョクは既に辟谷期の頂点状態に達しているが、自身の力量についてはよくわからず、ただ身体中に遍く無尽蔵の霊力と、打倒せんとする者無き肉体を手に入れたということだけは確かだった。
しかし、具体的な境地とは一体何なのか、シンギョク自身も知らなかった。
「五長老、また会う日まで。」シンギョクが身をかがめると、全員に順番に挨拶をしてから、薬神閣を去った。
今回の別れ、いつ戻ってくるのか誰もわからなかった。
そして、戻ってこれるのかどうかも誰もわからなかった。
...
薬神閣から出てきた三人は、道路上で目的もなくうろついているように見えた。
清河町とはいえ小さな町ながら、実際には非常に栄えていた。
街中の小路には、至る所で露店が出されていた。
飲食物、文房具、そして薬草があった。
「シン先生、これからどこに向かうつもりですか?何か計画とかあるんですか?」と、姚青が豚足を口に詰め込みながら聞いた。
「お前は食べ物に集中しろ。お前が何か手助けできるかよ?」と桃子は白い瞳で言った。
姚青はつぶやいた、「何にせよ、計画が必要なんだよ。」
シンギョクは微笑んで、「確かに私には計画はある。ただ、今はまだそれを実行に移せない。一歩ずつ進むしかない。」と言った。
「だから、ひとまず楚州に戻ることにしよう。」
大通りを目的もなく歩く彼らは、一見するとのんびりとしているように見えるが、実際には薄氷を踏むような緊迫感があった。
今現在のシンギョクは、多くの肩書を持って風前の灯火と化していた。
ゲン家の女婿、薬神閣の薬師、史上初の天梯を通り抜けた者...
幸い、シンギョクの露出度はそれほど高くないため、道を歩いていても大勢の人に認識されることはなかった。
シンギョクが薬神閣を去った瞬間、乔五は彼に対する監視を開始した。
「この件、先に顔総へ伝えるべきだろう。」と誰かが提案した。
乔五は微かに頷き、「この情報は彼に伝える必要がある。」と言った。
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