砕け散った護身の玉佩を見て、秦玉の顔は一瞬にして真っ青になった!
「若...若雪...」秦玉の瞳孔が急激に縮んだ!
彼は急いで薬神閣閣主の方を向き、言った。「閣主、すぐに京都へ行かなければなりません」
閣主は眉をひそめて言った。「京都へ?今行けば死にに行くようなものだぞ?」
秦玉は首から紐を引きちぎり、紐に付いている小さな破片を指さしながら、焦りながら言った。「これは以前、顔若雪のために作った護身の玉佩です」
「彼女に何かあれば、この護身の玉佩は砕けるのです!」
「今、玉佩が砕けたということは、彼女に何かあったに違いありません。もう待てません!」
言い終わると、秦玉は振り返って立ち去ろうとした。
しかし、閣主は秦玉の行く手を遮った。
彼女は首を振って言った。「事情が分からないうちは、焦る必要はない」
「焦らない?どうして焦らずにいられましょう!」秦玉は怒りを込めて言った。
「私がしてきたことは全て彼女のためです。もし彼女に何かあったら、私の人生に意味などありません!」
閣主は少し黙った後、言った。「お前は薬神閣に残れ。私が京都へ行く。何かあれば、必ず知らせる」
秦玉は一瞬驚き、眉をひそめて言った。「あなたが京都へ?」
閣主は軽く頷いて言った。「おそらく病気なのだろう。顔家は私に治療を依頼するはずだ」
秦玉は歯を食いしばって言った。「閣主、一緒に行かせてください」
「だめだ」閣主は冷たい口調で言った。
「お前は薬神閣に残って修行に励め。本当に何かあれば、必ず知らせる」
そう言われても、秦玉の心は非常に不安だった。
もし顔若雪に本当に何かあったとしたら、それは秦玉にとって天が崩れ落ちるようなものだった。
「今すぐ出発する」閣主は立ち上がって言った。
「功法の運転については、私が戻ってから話そう」
秦玉は京都へ行きたい気持ちを必死に抑えていたが、自分が行っても意味がないことは分かっていた。
薬神閣閣主は非凡な地位にある。彼女が行くことが、おそらく最善の選択だった。
「分かりました」秦玉は深く息を吸い込んだ。
「閣主様、何かありましたら、必ずお知らせください」秦玉は深々と一礼した。
「それと、どうかお気をつけください」秦玉は重々しく言った。
閣主は何も言わなかった。
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