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183 薬剂

「何か問題でも?」ヤンディエンは気を取り直し、コンピュータの画面に近づいたが、すぐに固まった。

USBメモリに入っていた内容は、韓瀟が研究所から持ち出した一部のプロジェクト資料で、死化ウイルスに関する全ての研究プロジェクトに関するものだった。その中では、プロジェクト全体が体の強化と生化学的攻撃のために行われていて、ロケットが言っていたウイルスの治療薬など一切存在しないことが書かれていた。

また、ロッペト禁止エリアに向かった探検隊は、実際には素材採掘のためのチームで、持ち帰った素材は体の強化研究に使われていたとも書かれていた。

「これ、本当のことなの? だまされているのでは?」

「彼が容易に我々を殺せたとすれば、わざわざ我々を騙す必要はないだろう。」

ヤンディエンとニードの驚きは徐々に怒りに変わった。

結局、最初から最後まで、二人はばかのようにルイス研究所の人達にコマ送りにされ、他人の言葉を真に受けてしまったことに自分たちの絶対性が馬鹿気て見えてくる!

だから、その不思議なメカ戦士は彼らを殺さなかったのだ。彼らが哀れでかわいそうに思えるからこそ、彼らに真実を知らせたのだろう。

ヤンディエンは恥ずかしさと羞恥心に包まれ、地割れにでも飛び込みたいと思った。

自称スーパーヒーローが、彼らにとっては悪者になってしまった見知らぬ人に二度も助けられてしまった!もし不思議な人が真実を明かしてくれなければ、彼らはまだ闇雲に彷徨っていたことだろう。

「残念ながら彼の名前はわからない。でも、もしわかったら、必ず直接謝るつもりだ。」ニードは後悔して言った。

ヤンディエンは重々しく頷き、あきれてロケットに電話をかけ、声を張り上げて言った。「結局、あなたはずっと私を騙していたんだな!」

ロケットは驚いた声で、「何を騙ったんだ?」

「あなたたちはずっと私たちを利用していました。探検隊やウイルスの治療なんて全部嘘だった!」

「何を言ってるんだ、そんなことするわけないじゃないか、考えすぎだよ。」ロケットの声は不自然に途切れた。

「決定的な証拠を手に入れました。デッド化ウイルスの研究は人間を救うためのものではないんです!」とヤンディエンは言い続けた。

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