第392章 お前の身分など、何なのだ？（その2）

林絶竜の居場所、これは葉辰にとって現在最大の障害だった。

林家さえ見つけられないのに、どうやって殺せるというのか？

その老人は首を振って言った。「京城には五大武道家族がある。この五つの家族は華夏最高権力と実力を代表している。林家はその一つだ。各家族には陣法による遮蔽があり、発見するのは極めて困難だ。だが、林家は京城二環の西側にあると聞いている。そして林絶竜は京城の海徳公園付近によく現れるらしい。」

これは葉辰にとって間違いなく最高の情報だった。彼はもはや躊躇わず、言った。「葉凌天、この件は君に任せる。暗殿の強者を派遣して、海徳公園付近を24時間監視させろ。林絶竜の情報を掴んだら、すぐに私に報告するように。」

「はい、殿主！」

葉辰は拳を握りしめ、両目に冷たい殺意が光った。

林絶竜、覚悟しろ！

……

京城、江家。

江佩蓉と江剣鋒は陣法を通り抜け、門の外に出た。

江佩蓉は江家の門額を見つめ、感慨深げだった。何も変わっていないが、彼女はもはや江家の人間ではなかった。

ここは彼女の実家だった。

江剣鋒は江佩蓉を見て、ため息をついた。「佩蓉、行こう。中に入ったら、私が話をつけるから。老爺の怒りはまだ収まっていないだろうが、お前は彼の娘だ。過ちを認めれば、少しは和らぐだろう。」

江佩蓉は頷き、拳を強く握りしめ、目に決意の色を宿した。

二度とここには足を踏み入れないと誓ったが、夫と子供のために、その誓いを破ることになった。

結果がどうなろうと、後悔はしない！

二人が中へ向かおうとした時！

すぐに江家の門番が二人の行く手を阻んだ。二本の長槍が江佩蓉に向けられ、冷たい声で言った。「部外者の立ち入りは禁止だ！」

江剣鋒は怒りを覚え、腕を振るうと、二人は数歩後退した！

彼は大声で叱責した。「何のつもりだ、私と彼女が江家に入れないというのか？お前たちに何の権限がある！」

二人の門番は目を細めたが、なお態度を崩さず言った。「少爺、あなたは構いませんが、彼女は駄目です。」

「老爺から厳命を受けています。少爺、どうかご理解ください。」

江剣鋒は冷笑した。「何が厳命だ、どけ。私は彼女を老爺に会わせに来たんだ。もしまだ邪魔をするなら、私の力を味わわせてやろう！」

言葉と共に、江剣鋒から殺気が放たれ、人々の心を震わせた！