第283章 敵にしてはいけない！（2更！）

鐘雪勇は頷いたかと思えば激しく首を振り、葉辰に諭すように言った。「葉くん、早く行きなさい。この件はあなたには関係ないから。おじさんが一人で耐えるから。せいぜい物を没収されて、数日拘留されるだけだから……」

鐘雪勇の言葉が終わらないうちに、リーダー格の男が冷笑した。「そう簡単に済むと思うなよ！夢見るな！この辺りは俺の縄張りだ。お前の生殺与奪は俺が握ってるんだぞ！」

このような屑に対して、葉辰は手を下す気など全くなかった。

自分の手を汚すのも馬鹿らしい！

しかし今、この連中が死にたがっているなら、見逃すつもりもない！

彼が手を出そうとした瞬間、一つの黒い影が群衆の中に飛び込んだ！

たった三秒で、全員が地面に倒れていた！

それは小邓の仕業だった！

小邓は地面に倒れている全員を冷たい目で見渡した。「お前たちには手を出してはいけない相手がいるんだ！」

リーダー格の男は全身の骨が砕けたような感覚に襲われ、反射的に携帯を取り出して助けを呼ぼうとした。

小邓は既に彼の前に立ち、携帯を取り上げて電話をかけた。

「王建奇、五分だ。今どんな会議中でも、すぐに江南省湖西公園に来い。ここにいる連中はお前の部下だろう。奴らは手を出してはいけない相手に手を出した。一分でも遅れれば、お前の地位は保証できないぞ。」

電話の向こうの人間は一瞬固まり、思わず尋ねた。「お前は誰だ？」

「邓元坤だ！」

この言葉を聞いた電話の向こうの人間の顔色が一変した！

小邓は手にした携帯を握りつぶし、恐怖に満ちた目をした男を見つめながら言った。「これから分かるだろう、お前が誰に喧嘩を売ったのかをな。」

リーダー格の男は完全にパニックに陥った！

息をするのも怖くなっていた！

くそっ！

こんな些細な事で大物に電話をかけるとは！

小邓は立ち上がり、葉辰の前に来て言った。「葉様、事は片付きました。あの連中はただのアルバイトでしょう。こんな小事にあなたが直接手を下す必要はありません。」

葉辰は頷き、地面に倒れている連中を冷ややかに一瞥した後、鐘雪勇に向かって言った。「鐘おじさん、足を見せてください。」

鐘雪勇は今、完全に呆然としていた。

彼は葉辰を食い入るように見つめ、非常に驚愕していた。

この葉くんは一体何者なんだ！

なぜこんなに強い手下が彼にこれほど敬意を払うんだ？