第145章 衝撃！（加筆、推薦票募集中！）

舞台の上。

夏若雪は目の前の錦の箱を見つめ、心臓がドキドキと鳴っていた。

中身は分からなかったが、葉辰がそう言うからには、きっと非常に貴重なものに違いない。

「開けてもいい？」夏若雪は葉辰に尋ねた。

「ああ」

下の人々はもう待ちきれないほどで、夏若雪以上に箱の中身が気になっていた！

中には首を伸ばして、見逃すまいとする人もいた。

夏若雪の母親と祖母も好奇心に駆られて見つめていた。

錦の箱が開かれた。

それは青いクリスタルのネックレスで、クリスタルは独特な形をしており、光と影の永遠の魅力を放ち、人の心を魅了し、照明の下で輝いていた。

遠くから見ると、まるで遠い星のようだった。

これは葉辰がかつてのオークションで密かに落札したもので、誕生日に夏若雪にプレゼントするためだった。

今の夏若雪は、体を震わせ、目には涙が溢れていた。

ポタポタと、その「星」の上に涙が落ちた。

星の涙。

夏若雪の母の目も既に涙で濡れていた。

彼女はもちろんこの星の涙を知っていた。これは父親の最後の作品で、自分の娘のために作られたものだった。

彼女は既に立ち上がり、体を震わせている老人の方を見た。

老人はゆっくりとこちらに向かって歩いてきており、濁った瞳に一筋の光を宿していた。

「これは確かに私の星の涙だ...」

老人は声を詰まらせた。

夏若雪は、この星の涙に再び会えるとは思ってもみなかった。

オークション後、彼女はあらゆる手段を尽くしてオークション主催者と連絡を取ろうとしたが、相手は星の涙を誰が落札したのか教えてくれなかった。

これは彼女の人生で最大の心残りとなりかけていた。

なぜなら、これは祖父の丁元昌が生前に作った最後の作品だったから。

彼女のために特別にデザインされたもの。

色も、形も、素材も全て彼が直接選んだものだった。

祖父は命の最期の瞬間までこれを完成させようとし、病床で痩せこけた手で一つ一つ磨いていた、あの真剣な様子を彼女は今でも覚えていた。

そして今、星の涙は再び彼女の手に戻ってきた。

葉辰のおかげで。

葉辰こそが最後の買い手であり、名前を明かさなかったあの紳士だったのだ。

夏若雪は顔を上げ、目が合った瞬間、優しさに満ちていた。

「気に入った？」葉辰が尋ねた。