第74章 一つの轟音！（推薦票を求む！）

葉辰はエレベーターに乗ってロビーへと降りてきた。

受付の美人は辺りを見回していたが、葉辰を見かけると目を輝かせ、急いで挨拶をした。「お客様、孟部長にはお会いになられましたか？」

葉辰は手にある書類を軽く振って見せた。「契約は済ませました。これからは頻繁にここに来ることになるかもしれません。」

その美人は胸を躍らせ、興奮した様子で「よかったです！」と言った。

葉辰は眉をひそめた。「ん？」

美人は自分の失態に気づき、鼻を触りながら恥ずかしそうに言った。「お客様、まだお名前を伺っていませんでした。私は孟小琪と申します。今後、事前にアポイントメントが必要な際はご連絡ください。これは私の名刺です。WeChat IDも載っています。」

もう一人の受付は孟小琪を見て、にやにやしながら言った。「小琪、ずるいわよ。さっきの男性がWeChat IDを聞いた時は絶対に教えなかったのに、なんでこのイケメンには自分から名刺を渡すの？」

孟小琪は同僚を睨みつけ、頬を赤らめた。

葉辰は名刺を受け取り、微笑んで言った。「葉辰です。ありがとう。」

心の中では、これからもこのスーツを着る機会を増やさないとな、と思った。なんと恋愛運まで上がるとは。

葉辰が青禾集団を出て、タクシーで喬正虎を探しに行こうとした時、細い手が背後から伸びてきて、彼の肩を叩いた。

「葉辰！」

彼は反射的にその手を掴み、背後の人物を投げ飛ばそうとしたが、すぐに止めた。

なぜなら、彼の肩を叩いた人物は知り合いの百里氷だったからだ。

ただし、今日の百里氷は制服ではなく、シャツとジーンズという普段着姿だった。

「なぜここにいるんだ？」葉辰は不思議そうに尋ねた。

百里氷は腕をねじり、葉辰にほとんど脱臼させられそうになった腕をさすりながら、彼を睨みつけた。「それは私が聞きたいことよ。私は近くで任務中だけど、あなたはなぜここにいるの？」

百里氷は葉辰のスーツ姿に気づき、少し驚いた様子で続けた。「へぇ、そんな格好してたら、私も最初は誰だか分からなかったわ。青禾集団に就職活動？あなたの実力で、仕事を探す必要があるの？」

「答える義務はないと思うが。」そう言って、葉辰は外へ向かって歩き出した。

百里氷は何か違和感を感じ、追いかけようとした瞬間、「ドーン！」という轟音が上空から響いた！