「誰も三清古樹に触れてはならぬ!」その厳しい叫び声が再び響き、さらに激しい攻撃が秦玉に向かって襲いかかった!
秦玉は避けながら、対策を考えていた。
しかし、この時守道者の実力は大幅に上昇し、半歩武侯に迫るほどになっていた!
秦玉は一心二用となり、ついに守道者に隙を突かれた。
「ガン!」
激しい一撃の鋼刀が、容赦なく秦玉の肩を切り裂いた。
彼の肩には血痕が走り、骨にまで傷が及んでいた。
「まずい、このままでは三清古樹を持ち去る機会すらない」秦玉は顔を曇らせた。
まさか守道者がこれほど手強いとは思いもよらなかった。
「力づくでは無理か、知恵を使うしかないな」秦玉は縮地の術を使って急速に後退した。
彼は神識を解き放ち、この守道者の弱点を探ろうとした。
しかし残念ながら、この守道者は霊体に過ぎず、弱点など見つかるはずもなかった。
「ドン!」
また一撃の鋼刀が、秦玉の額をかすめ、後ろの巨岩に叩きつけられた。
巨岩は、音を立てて砕け散った。
秦玉は数歩後退し、思わず額の汗を拭った。
「ゴォン!」
守道者が再び迫ってきた、その速度は数倍に上がっていた!
秦玉は逃げ場を失い、拳を握って応戦するしかなかった!
「ドゴォッ!」
秦玉は金の拳を握り締め、守道者の頭部に叩き込んだ。
今回は、守道者は即座に消滅することなく、数歩後退しただけだった。
「まずい」この状況を見て、秦玉の心中はさらに不安が募った。
もう一度倒せば、再生後の守道者には、もはや太刀打ちできないだろう!
「速やかに去れ!」守道者は秦玉に激怒したかのように、鋼刀を握り、無秩序に切りかかってきた。
秦玉は彼を倒すことも、真正面から受けることもできず、ただ逃げ回るしかなかった。
周囲の環境は粉々に破壊され、瞬く間に混沌とした状態となった。
守道者の攻撃は依然として止む気配がなく、秦玉を追い払うまで諦める様子はなかった。
「ん?」
その時、秦玉の目が輝いた!
彼は驚いたことに、周囲の環境に何か異常があることに気付いた!
「さっきの巨岩は確かに砕けていたはずなのに、今は無傷じゃないか?」秦玉はその巨岩を食い入るように見つめ、目に驚きの色を浮かべた!
彼は急いで周囲を見渡した。
案の定、先ほど守道者によって散々に破壊された環境が、徐々に元の状態に戻りつつあった!
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