第177章 楚州に轟く！

武おじさんの顔色はさらに悪くなった。

彼は自ら江浩然に会いに行ったので、江浩然の態度をよく知っていた。

数年前から、江浩然は楚州で名を轟かせていた。

その頃の秦玉は、まだどこにいるかも分からなかった。

「今回、秦玉は本当に手強い相手に出くわしたな」武おじさんはため息をついた。

皆が心配している最中、突然ドアが開いた。

皆が反射的に振り向くと、秦玉が箱を持って外から入ってきた。

「みんな、どうしてここにいるの？」秦玉は笑いながら言った。

秦玉のこのリラックスした様子を見て、皆は思わず目を丸くした。

「秦玉、お前...大丈夫なのか？」武おじさんが真っ先に立ち上がり、驚きの表情で秦玉を見つめた。

秦玉は笑って答えた。「何がって？何ともないよ」

皆はますます困惑した。

もしかして...秦玉は江浩然と和解したのか？

「江浩然は会いに来なかったのか？」韋明は眉をひそめて尋ねた。

「来たよ」秦玉は手の中の薬材を振った。

そして笑いながら言った。「彼が来なかったら、この薬材はどこから手に入れたと思う？」

韋明は思わずごくりと唾を飲み込んだ。

「つまり...この薬材は江浩然が君にくれたのか？」韋明は呆然と言った。

秦玉は頷いて言った。「これは元々私のものだよ。ただ取り戻しただけさ」

「江浩然がそんなに話が分かる人間だったとは？」武おじさんは信じられない様子だった。

確か江浩然は秦玉を許さないと言っていたはずなのに、どうして薬材を持ってきたのだろう？

「武おじさん、それは違います」そのとき、秦玉は首を振った。

「あいつは本当に頑固でね。私が懲らしめなければ、薬材なんて渡してくれなかったよ」秦玉は冷ややかに言った。

懲らしめた？

この言葉を聞いて、全員が息を飲んだ！

「江浩然をどうしたんだ？」武おじさんは焦って尋ねた。

秦玉は武おじさんを横目で見て、冷たく言った。「重傷だよ。でも江家のエネルギーがあれば、死ぬことはないだろう」

武おじさんの顔色が一瞬にして変わった！

韋明に至っては、ベッドに腰を落としてしまった。

「お前、江浩然を殴ったのか？」武おじさんは秦玉の腕をしっかりと掴んだ。

秦玉は眉をひそめて言った。「あいつが先に手を出してきたんだ」

武おじさんは急いで携帯を取り出し、電話をかけた。