姚青は断らなかった。彼は沈家に従っているものの、沈家のことをずっと見下していた。
そのため、姚青は知っていることをすべて秦玉に話した。
「沈家の主な収入源は健康食品です。ただし、今の金持ちは多かれ少なかれ不動産業にも手を出しています」と姚青は言った。
「健康食品?」秦玉は眉を上げ、思わず冷笑した。
これは自分の得意分野ではないか?
秦玉がどの丹方を出しても、沈家を破産させることができる!
「秦さん、なぜ顔家にこの件を任せないのですか」と姚青は不思議そうに尋ねた。
「顔家なら、一言で沈家を破産させることができるはずです」
秦玉は首を振り、低い声で言った。「何でも人に頼るわけにはいかない。自分に実力があってこそ、他人の尊敬を得られるんだ」
もし何もかも顔若雪に頼っていたら、秦玉に顔家に縁談を持ちかける資格などあるだろうか?
蘇家での三年間の生活を経験して、秦玉は双方が対等でなければ、尊厳は保てないということをよく理解していた。
「もう一つ聞きたいことがある」と、秦玉は続けた。
「お前の腕前は誰に習ったんだ?」と秦玉は尋ねた。
姚青の実力は、秦玉が今まで見た中で最も強かった。
煉気期二層の秦玉でさえ、彼の相手ではなかった。
姚青は少し黙った後、苦笑して言った。「私は東南門に師事していましたが、実力が足りなくて追い出されてしまいました」
「実力が足りない?」これには秦玉も驚いた。
姚青のような実力の持ち主が門を追われるとは、東南門はいったいどれほど強いのだろうか?
姚青は続けて説明した。「東南門も内勁を修練しますが、私のレベルは内勁八段が限界です」
「東南門では、内勁大師以下は不合格とされます」姚青の顔には悔しさが浮かんでいた。
これは即座に秦玉の興味を引いた。
話を聞くと、内勁大師は東南門では入門レベルに過ぎず、その上には内勁宗師、さらには大宗師がいるという。
そして、十分な実力を持つ者たちは、一方で覇を唱えるか、最高級の名門に入るかのどちらかだった。
「実は、これらのことは顔お嬢さんの方がよくご存知のはずです」と姚青は言った。
これは秦玉に危機感を抱かせた。
「早く実力を上げないといけないな」と秦玉は心の中で思った。
...
翌日。
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