葉辰は手を振り、そのまま山を下りていった。輪廻墓地の黒衣の老人に残された時間はもう僅かだった。徽安省の件を片付けたら、江南省に戻らなければならない。
そして、十日間の閉関修行!黒衣の老人の殺戮の道を完全に継承するのだ!
十日後、殺戮の道を極めれば、いよいよ京城へと向かう時だ。
浄道大師は葉辰の去っていく姿を見つめ、無奈く首を振り、大門を再び閉じた。
今度は、いつまで封印されることになるのだろうか。
もし再び開かれるとすれば、それはきっと葉辰のためだろう。
修練室に戻った彼は、葉辰から渡された箱を机の上に置いた。修行を続けようとしたが、突然、なぜか葉辰の箱に興味が湧いてきた。
「あの小僧、まさか人参でも贈ってきたのか」
それ以上考えることなく、五本の指で箱を掴み、手のひらに収めた。
箱を開けると、瞬時に濃厚な薬の香りが漂ってきた。
六つの丹薬が静かに中に収まっていた!
しかも、この丹薬の気配は...あまりにも強烈だ!
この瞬間、彼の平静な心に大きな波紋が広がった!
「四品七紋の丹薬!まさか!」
彼は驚きの声を上げ、その声は激しく震えていた!
完全に平静を失っていた!
華夏では、長年このレベルの丹薬は出現していなかったのだ!
しかも、その紋様から判断すると、この丹薬は一ヶ月以内に製造されたものだった。
最高級の丹薬師が現れたということか?
「あの小僧は一体何を経験してきたのだ...」
……
同時刻、徽安省安家。
安素山は落ち着かない様子で、一晩中ほとんど眠れなかった。
あの小僧がまだ生きているからだ。あの性格なら、安家は必ず大難に見舞われるだろう!
あの日、あれほどの強者が集まっても彼を殺せなかったのだ。安家がどうして止められようか!
そこで、彼は早朝から以前葉辰を包囲討伐した勢力の代表者たちを呼び出し、対策を協議していた。
「現在の最大の問題は浄道大師だと思います。あの方があの小僧を守る以上、我々には手の打ちようがありません!」
禿げかかった老人が口を開いた。
「安族長、そこまで取り越し苦労する必要はないでしょう。あの小僧は重傷を負っており、生き延びられるかどうかも分からない!たとえ生き延びたとしても、おそらく廃人同然でしょう...」
徽安省劉家の家主が言った。
webnovel.com で好きな作者や翻訳者を応援してください