これは叶晨が龍魂に特別な手段を用いて復元させた高解像度版だ。
この別荘には何となく家の感じが欠けている、この写真を置くことで彼にいくつかの事を思い出させることができる。
もし叶凌天や龍魂がその京城のドラゴンの具体的な居場所を調べ出すことができたら彼はすぐに京城へと向かう!
スンイは何かおかしいと感じ、眉をひそめて写真を手に取り、じっくり見つめた。
叶晨が立ち上がりスンイの傍に来て聞いた、「何かあったの?写真の僕がイケメンじゃなくなってる?」
スンイは話さなかった、何せ叶晨の両親はすでに亡くなっていて、その話題に触れると叶晨を悲しませるかもしれないから。
しかし、この写真はとても奇妙だ。
迷った後、スンイは写真の一部を指差しながら話した、「小辰子、あなたの母さん、首にほくろがあるの?それともこれは汚れだとか?」
叶晨が一見し、真剣な顔で言った、「小さい頃から彼女の首には一つほくろがある、どうしたの?」
「奇妙だな。」スンイの眉間の皺が深まる、「違うはずだ。」
数秒後、スンイは叶晨を見て言った、「小辰子、何かおかしいと思うんだ。だって5年前に君の両親の遺体を私が処理したし、火葬まで私が直接行ったんだ。でも、彼女の首にほくろがなかったと覚えているんだよ……」
叶晨はひとまず驚き、スンイの言葉はまるで青天の霹靂だ!
「君……思い違いをしているんじゃないか?」叶晨がスンイの手をつかんで言った。
スンイは考えた後、首を振って答えた、「そんなことはないわ、だって私が初めて近くで遺体を接しなければならなかった時、本当に怖かったから、印象はとても深いの。そのためにしばらくの間、毎晩同じことを夢に見ていたんだよ!」
「事故が起きる前に、君の母さんがこのほくろを消したかもしれない?だって形は写真と一緒だから。」
叶晨は何も言わず、その眼には初めて見るほどの重さがあった。
雲湖荘のあの日、母親の首にあるほくろはまだ存在していた。
スンイは彼らの遺体に最後に接触した者だ。
しかも今、スンイの答えにはただ二つの可能性しかない。
一つ目、両親の遺体が人間に取り替えられた。
二つ目、両親はまだ生きている可能性がある。
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