第474章 古樹を手に入れた！

崩れ落ちた水韻塔を見て、曲長老は慌てふためいた！

「秦玉、てめえ！」曲長老は瞳孔を縮め、罵声を浴びせた！

彼の掌からは強烈な光が迸り、秦玉に向かって直撃した！

秦玉は即座に拳を握り、轟然と迎え撃った。

「ドン！」

巨大な音とともに、秦玉は数歩後退し、口から呻き声を漏らし、血が口角から流れ出た。

この曲長老は半歩武侯であり、しかも今の秦玉は状態が良くなかったため、当然劣勢に立たされた。

「お前を殺してやる！」曲長老は狂ったように叫んだ。

秦玉は時間を無駄にする余裕がなく、急いで縮地の術を使い、素早く廃墟の中に飛び込み、水韻塔の一階の下へと向かった。

この時、ここの環境は大きく変化していた！

先ほどまでの山水画のような景色は消え去り、代わりに目に入るのは泥濘だらけの光景だった。

そして守道者も、跡形もなく消え去っていた。

「やはりそうか」秦玉は大喜びした！

賭けは当たった！

この水韻塔こそが陣眼だったのだ！

秦玉は急いで三清古樹の前に歩み寄り、それを手で摘み取り、自分の空間神器の中に入れた。

「逃がさんぞ！必ずお前を殺してやる！」曲長老の声が外から聞こえてきた。

秦玉は表情を引き締め、低い声で言った。「まずは逃げ出す方法を考えないと」

そう考えると、秦玉は霊気を運用し、再び縮地の術を使って走り出した！

「逃げるつもりか？夢でも見てるのか！」疾走する秦玉を見て、曲長老は氷のように冷たい表情を浮かべた。

そして、彼は歩を進め、素早く追いかけた。

しかし秦玉の縮地の術は神技であり、曲長老が比べものになるはずがなかった。

二人の距離は次第に開いていき、五分もしないうちに、秦玉は完全に曲長老の視界から消え去った。

曲長老は荒い息を吐きながら、極めて冷たい表情を浮かべていた。

そして彼の側近たちも、急いで追いついてきた。

「曲長老、どうしましょう？」誰かが尋ねた。

曲長老の老いた顔に凶悪な色が浮かんだ。

彼は目を細め、冷たく言った。「必ず奴を殺す！空港へ行け！天涯海角まで逃げられると思うなよ！」

...

一方、秦玉は数十里を逃げ切った後、ようやく立ち止まることができた。

この時、彼の体内の霊力は完全に枯渇し、地面に倒れ込んで全く力が入らなかった。

縮地の術の消耗は余りにも大きく、長時間は持続できなかった。