第283章 さすがは彼の子孫

老人は威圧感が強く、その身から気の波動は感じられないものの、軽視できない存在だった。

秦玉がその人物を見たとき、表情が微かに変化した。

「古大師！」江古が真っ先にその名を呼んだ。

来訪者は他でもない、古太初その人だった！江北で名を轟かせる人物だ！

「古...古太初？」他の者たちも顔色を変えた！

古太初は以前から秦玉を殺すと宣言していたが、これまで姿を見せなかった。

まさか今日、古家に現れるとは！

「お前が秦玉か？」古太初は秦玉に視線を向けた。

秦玉は高ぶることも卑屈になることもなく、頷いて答えた。「そうだ。」

「似ている、本当によく似ている！」古太初は秦玉を観察しながら、意味深な言葉を口にした。

秦玉は眉をひそめ、言った。「似ている？どういう意味だ？」

古太初は説明せず、ただ一歩一歩と秦玉に近づいていった。

「古大師！」江古はその様子を見て、慌てて一歩前に出た。

「座れ。」

江古が何か言おうとした瞬間、古太初は大きな手を上げ、江古に向かって押し出した。

ただの凌空の一掌で、江古は突然尻もちをつき、身動きが取れなくなった！

「な、なんて強さだ...」江古の顔色は極めて悪かった。

秦玉も古太初の並外れた力を見て取った。老祖の力の加護なしでは、秦玉は古太初に勝つのは難しいだろう。

古太初は数歩で秦玉の前に立ち、背の高低差はあるものの、互いに見つめ合った。

古太初の放つ強大な威圧感に、その場にいた者たちは震えが止まらなかった。

ただ秦玉だけは、表情を平静に保ち、驕ることも怯むこともなかった。

古太初の身から放たれる気勢が、突如として爆発した！

一瞬にして、涼亭は吹き飛ばされた！

その場にいた者たちは、江古を除いて全員が血を吐き続けた！

秦玉はこの圧力を明確に感じ取り、すぐさま気勁を運転させ、古太初と対抗した。

秦玉の体は微動だにせず、表情にも喜怒哀楽は見られなかった。

それは古太初を驚かせた。

彼は大笑いしながら言った。「似ている、本当によく似ている！表情も動作も全く同じだ！はっはっは！」

秦玉は冷たい声で言った。「一体何の話をしているんだ！」

古太初はその質問に答えず、ゆっくりと尋ねた。「今のお前の境界はどの程度だ？」

秦玉は眉をひそめ、正直に答えた。「武者の実力で言えば、大師の頂点だ。」