第314章 暗闇の危機！（6更！）

葉辰のこの狂気じみた行動に、皆が呆然としていた！

安若影と雅も驚いて飛び上がった。

同時に、無数の敵意に満ちた視線がこちらに向けられた！

ここは浄仏寺だぞ！誰がここで大声を出すなんて！

命が惜しくないのか！

中にいるあの方を怒らせたら、どんな死に方をするか分からないぞ！

群衆は口々に非難し、葉辰に嫌悪の眼差しを向けた！まるで視線だけで葉辰を殺そうとするかのように！

しかし葉辰は全く気にせず、脳裏に響く声に従って急いである方向へと向かった！

これ以上遅れたら、間に合わなくなる！

長袍の老人は「消えろ」という言葉を聞いて、目に怒りの炎を宿した。これはどういう態度だ？

彼に消えろだと？

葉辰一人如きが、何の資格がある！

「動け、この小僧を捕らえろ！」

長袍の老人と他の数人が動こうとした瞬間、空から突然轟音が響き渡った！

幾筋もの雷が天空から直接落ちてきた！

極めて恐ろしい光景だった！

周囲の十数本の巨木が雷に打たれて折れ、さらに火炎が噴き出した！

それだけでなく、端に立っていた古流武術家たちも命を落とし、雷に打たれて血霧と化した！

全く抵抗できなかった！

この光景を目にした山頂の百人の強者たちは色を変え、同時に徽安省全体が暗闇に包まれたかのようだった！

月が完全に飲み込まれた！

山頂には冷たい風が吹き荒れた！

周囲の気流が渦巻き、彼らの足元には無数の亀裂が走った！

「これは……」

武道局の長袍の老人の目は恐怖に満ちていた！

彼は葉辰のことは気にせず、次々と落ちてくる雷を凝視しながら叫んだ。「あれが現れた！」

そして、彼は後ろにいる華夏武道局の強者たちに向かって命じた。「何としてもあれを手に入れねばならん！鄭少の件で鄭宗師は激怒している。これを手に入れられなければ、我々は間違いなく死ぬことになる！」

「はい！」

その時、天空に巨大な火球が現れた！

火球は天際を横切り、まるで域外から落ちてきた隕石のように、長い炎の尾を引いて地上へと落下した！

火球の速度は増していき、周りの炎も徐々に小さくなっていった！

千珏山全体に強烈な気が漂い、その場にいた古流武術家たちは全員、体内の血気が上昇するのを感じた！

耐え難いほどの苦痛だった！

「ドン！」

火球は千珏山の東南方向のある地点に直撃した！