第205章 7人目の小人_2
この道具は木刀や素振り棒よりもずっと重いものだった。
彼は練習を半分ほど終えて一息つき、ついでにクソゲーのキャラクターパネルを開いて、現状でこれらの必要なスキルを習得するのにどのくらいかかるのか、ざっと確認してみた——
キャラクター名：北原秀次
職業：高校生
称号：勇者（未装備）
レベル：【23】
活力値：102/330
力：【28】俊敏さ：【36】体力：【33】知力：【41】魅力【75】
スキル：【日本語LV12】、【英語LV10】、【古流剣技LV12】、【料理LV12】、【医術LV8】、【合気道LV8】、【タイ語LV5】、【釣りLV1】……（その後にLV1~5のスキルが30個以上）
現在有効なパッシブ：【きれいな字】
待機パッシブ：【英語のアクセント】、【二刀流】、【剣類専門化】、【五味】、【食神の恩寵】、【感情を伝える】……
発動可能スキル：【瞑想戦】、【予測】、【見聞問切】、【体躯】……
装備：【普通の家庭用装備】
所持金：【1万2087円】
北原秀次はしばらく眺めて頭を掻いた。最初の欲張りで、福沢家の図書館で大量のスキルを学び、属性値を上げようとしたが、多くのスキルは完全な無駄で、【釣り】のようなものは一度も使ったことがなかった。今役立つスキルもほとんどなく、大量の活力値を使って属性値を少し上げただけで、効果も微々たるものだった。そして、あの厄介な魅力値だけが特に早く上がって、100に向かって突っ走っていた。
称号は一つ手に入れた。玉龍昆大会で勝利して得たものだが、装備する勇気がなかった。その称号の効果は魅力+10だったからだ——知力+1の方がましだった。
もともと高すぎるのに、さらに10加算されたら、雪里という盾はまだ役に立つのだろうか？
しばらく眺めた後、道のりは長いと感じ、また立ち上がって人形を投げ始めた。数回投げたところで、道場の扉が開き、鈴木希が笑顔で顔を覗かせた。
彼女は勝手に福沢家に新しい入り口を作り、自分の便利のためだけに、冬美の考えなど気にせず、出入りを極めて自由にしていた。北原秀次は彼女を一目見て尋ねた：「どうしてこんな早く来たの？」
鈴木希は笑って答えた：「朝食を食べに来たのよ！」
北原秀次は特に意見はなかった。追い出すなら冬美にやってもらえばいい、自分を邪魔しなければそれでよかった。彼は人形を投げ続け、少しずつレベルアップに必要な経験値を稼いでいた。
鈴木希はゆっくりと中に入ってきて、北原秀次の動きを興味深そうに見ていたが、何も聞かなかった。
彼女は北原秀次が自分と同類の、生まれつきの才能を持つ人間だと感じていた。今の行動は少し馬鹿げて見えるかもしれないが、きっと無意味なことをしているわけではなく、それなりの理由があるはずだ。聞いても答えてくれないかもしれないので、無駄な努力はしないことにした。
しかし、することもなかったので、正座して北原秀次の練習を見ていた。しばらくすると、彼女は猫のように伏せて、顎を腕に乗せ、横たわったまま首を傾げて見つめていた。
北原秀次は非常に集中していた。スキルレベルは一つの側面で、将来使うときには筋肉の反応も同様に重要だった。そして、これらの基本技を習得したら、【瞑想戦】で素手対剣を試してみようと考えていた。おそらく斬られて死ぬだろうが、やってみる必要があった。
鈴木希も夢中で見ていた。彼女は本当に北原秀次に興味があった。確かに病弱ではあったが、彼女の知力は非常に高く、普通の人々は彼女の目に入らなかった。しかし北原秀次は特別だった——美味しい料理、優しい性格、危機的状況での冷静さと決断力、確かに非常に稀有な存在だった。
彼女のような人間にとって、普段の様子はどうでもよかった。本当の姿は危機的状況でしか見えないものだ。烈火の中で真金が現れるというのは、まさにこういう状況を指している。
普段は大胆不敵でも、危機に直面すると命惜しみする、そんなことは珍しくなかった。
それに、この男はとてもかっこいい。汗を流している姿もかっこいい……美しい容姿と素晴らしい魂、家に連れて帰って閉じ込めておきたいくらいだ。
彼女はイケメンを見つめて楽しんでいた。細長い目を細めながら。北原秀次は活力値を乱暴に経験値に変換し終えて振り返ると、鈴木希の「好色な」目と出くわし、背筋が凍った——何をしようとしているんだ？何か企んでいるのか？
鈴木希はにこにこしながら言った：「秀次、私きれいだと思う？」彼女は自分の外見が北原秀次とよく似合うと思っていた。
北原秀次は彼女を一瞥し、嘘をつく気はなかった——鈴木希は確かに極めて美しく、妖艶な美しさを持っていた。彼は適当に答えた：「君が美しいかどうかは僕には関係ない。」
「絶対に関係あるわよ！」鈴木希は軽く笑って言った：「本気の恋愛を考えたことないの？私を見て。才能があって、お金があって、美しい、絶対にあなたにぴったりよ！」
古い話を蒸し返した後、彼女はまた怠惰な猫のように伸びをして、しなやかで長い体つきを北原秀次に見せた。彼女がスーパーモデル体型だと自慢するのも根拠がないわけではなく、へそのあたりから分かれているような細長い脚は、黒いニーソックスを履いていて、ミニスカートとソックスの間にわずかに雪のような肌が覗いていて、絶対領域を完璧に表現していた。
彼女はさらに尋ねた：「私のスタイルいいでしょう？」
北原秀次はツッコミの言葉も出ず、何かセクハラされているような気分だった。口を開いて、本気で誰かを追いかけるならこんなやり方じゃないだろう、まるで女のヤクザか水商売の女みたいだと言いたかったが、言わなかった。
彼はバカじゃない。この厚かましい奴はすでに十分うるさいのに、自分を追いかける方法を教えるなんて、それこそ病気じゃないか？
それに鈴木希が食事に来るのは反対しない。それは小ロブヘッドとの取引で、彼女の権利だ。でも、こうして彼をからかいに来るのは許せない——たとえ鈴木希がお金と権力を持っていて、簡単に無数の面倒を作れるとしても、怖くない！
彼女にお金と権力があるからって、自分は彼女のからかいものにならなければいけないのか？くだらない！すでに八百回も冗談は好きじゃないと繰り返したのに、まだやるのか？本当に皆が軟弱だと思っているのか？
彼は一瞥して、容赦なく反撃した：「君のスタイルはダメだよ。小ロブ...冬美にも及ばない。」
鈴木希は一瞬固まった。以前の北原秀次は彼女にうんざりしていても紳士的な態度を保ち、腹立たしくても非常に穏やかな口調だったのに、今回はこんなに直接的なのか？
日本人は特定の面で特別だ。例えば中国人が友達に帽子が似合うか聞かれたら、八割は一目見て本音を言うだろう——牛みたいに見えるから、早く捨てろ！
でも日本人はそうじゃない。見て確かに牛みたいだと思っても、「わぁ、アイシャドウが素敵ね！」と言うだろう。
鈴木希は厚かましいとはいえ、尊敬している男子学生から直接スタイルが悪いと言われ、比較対象が彼女の目にも入らないような冬美だったことで、自尊心が傷つき、苦笑いしながら言った：「彼女の方が私よりスタイルがいい？北原君、最低限の誠実さも持てないの？」
せいぜい一メートル四五センチの小さい人がスタイルを語れる？自分は白雪姫なのに、彼女は七人の小人の中の七番目、つまり一番小さい小人にしかなれないのに。
彼女はそう言いながら立ち上がり、胸を張った。すらりと立つ姿は柳のようで、少女特有の繊細な美しさに満ちていた。
北原秀次は彼女をもう一度見て、汗を拭いながら首を振った：「胸を張っても無駄だよ。君も彼女も貧乳だけど、彼女の方がマシだ。彼女は小さくても尻はあるけど、君は尻もないじゃないか！」
彼は冬美のハート形の小さな尻をよく覚えていた。シェフとして毎日二度は見ていたし、小ロブヘッドがエプロンを付けている姿はとても可愛いと思っていた。そして、優等生の仮面を剥ぎ取り、誰が俺を怒らせても反撃してやるという醜い本性を露わにした。女だろうが関係ない、わざと鈴木希を不快にさせるつもりだった——俺を不快にさせに来たんだから、俺も君を不快にさせてやる！以前は可哀想だと思って少し譲歩してやったのに、まだ終わりにしないつもりか？
鈴木希は振り返って自分の尻を見たが、そのまま足まで見えてしまい、胸が詰まる思いをした。一方、北原秀次は彼女のことなど気にせず、好きにすればいいと思い、朝食を作りに向かおうと振り返ったところ、冬美が真っ黒な顔をして道場の入り口に立っているのを見た。手にはタオルを持っていて……
このクソ野郎、誰が貧乳だって？誰が小さいって？誰に尻があるって……馬鹿！
二日間だけ良くなったと思ったのに、また発作が起きそうだ？