5分後。
二人は丹部屋へと向かった。
丹部屋は広々としており、その中央には丹鼎が一つ置かれていた。その丹鼎は良い品質で、周りには薬草がいくつか置かれていた。
「叶先生、これでいいですか?」と項承東は述べた。
叶辰はうなずき、次の瞬間、直ぐに行動を開始した。全身から真気が凝縮し、一つのまたたく間に丹鼎の上に掌を置いた!
「火が来い!」
怒号とともに、部屋全体の温度が急激に上昇した!
丹鼎の下からはとても眩しい炎が生じた!
巻き上がる激しき火炎に、心が躍る。
この光景を目の当たりにした薬盟会議長である項承東は、驚きを隠せなかった。彼の呼吸は早鑑、顔は紅潮しきり。 宗師の気質は全くない!
彼の身体はますます震え、その興奮は頂点に達した!
「気凝り丹火!私の目の前に再び現れた!」
これは上古の錬丹術だ!
この叶先生、彼もまた上古の錬丹術を使えるのだ!
項承東の驚きの声はややキンキンとし、完全に彼独自の態度を失っていた。
「黙れ!」
叶辰が声を荒げた。
項承東はその言葉を聞き、顔を青白くし、急いで口を閉ざした。
まるで非行を犯した子供のようだ。
この場面を他の人に見られたなら、まさにアゴが外れるほどの驚きだろう。
そんな年月を経て、誰が項承東を黙らせることができるだろうか?
ただ一人、叶辰だけだ!
火炎は蠢き、丹鼎は真っ赤になり、叶辰は再度彼の掌を丹鼎の上に振り下ろした!
丹鼎が開き、叶辰が指を抱えると、まるで手の中に力があるように、テーブルの上の薬草すべてを一瞬で丹鼎の中に注ぎ込んだ!
叶辰は真気を凝縮させ、整個の丹鼎を覆い尽くした!
五分間!
濃厚な薬の香りが漂ってきた!
「チン!」
澄んだ音が響き、丹が完成した!
「良い、自分で確認してみてくれ。」
叶辰の寡黙な声が広がる。
「ゴクリ。」
項承東は口をついた、足が鉛のように重く感じられ、丹鼎の前まで行く。
その後、手の中に現れたのは丹薬だ。
十個の丹薬がきっちりと、一個も落とすことなく!
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