第398章 私は秦玉

「私たちを騙すんじゃないぞ。後がどうなるか分かってるだろうな」秦玉が話す前に、傍らの唐老が警告した。

秦玉は唐老を一瞥し、ゆっくりと言った。「私は自分の将来のためです。もし...生きて出られたら、顔家のために働かせていただけないでしょうか？」

嘘をつくことは、秦玉にとって日常茶飯事で、まったく気にならなかった。

同時に、秦玉は自分の神識の力を使って、唐老に同じメッセージを伝えた。

顔浩然は唐老を一瞥し、尋ねるような目つきをした。

唐老は急いで頷いて言った。「顔若様、彼は確かにそう考えています」

顔浩然の口元に、思わず意味深な笑みが浮かんだ。

「宗師如きが、我が顔家のために働きたいと？」顔浩然は冷笑した。

「宗師など蟻けらに過ぎん。お前は妄想を抱いているだけだ！」景世宏が即座に言った。

秦玉は自分の言葉をより信憑性のあるものに見せようと、続けて言った。「試してみただけです。もし本当に顔家に入れたら、私の将来は安泰になりますから...」

顔浩然は眉を上げ、淡々と言った。「そこまで誠意を見せるなら、考えてやらんこともない。ただし、お前がこの下から宝物を見つけ出せた場合だがな」

秦玉は興奮したふりをして言った。「ご安心ください！全力を尽くします！」

一同は揃って、この巨大な穴の前に立った。

穴に近づくと、その恐ろしい陰気が人を飲み込もうとするかのようだった！

内勁を使うどころか、肉身さえもほとんど耐えられないほどだった！

顔浩然が地面から石を蹴り入れると、その石は入った瞬間に粉々になった。

「こんなに恐ろしいのか？」顔浩然は眉をしかめた。

「これは...肉体が入ったら、粉々に砕かれてしまうでしょう！」傍らで誰かが驚いて言った。

秦玉も怖がるふりをして言った。「顔...顔若様、私はただの宗師です。入ったら...死んでしまいます」

「何を怖がってるんだ！この陰気は肉身には効かないかもしれないぞ」景世宏は秦玉を蹴りながら言った。

「その通りだ。通常、陰気の力は肉身にそれほど大きな損傷を与えないものだ」傍らでも誰かが言った。

そう言いながらも、誰一人として前に進もうとはしなかった。

「捨て駒よ、お前の出番だ。この陰気が本当に人体に害を与えるのか試してこい」景世宏は冷笑した。

秦玉は怖がるふりをして言った。「私...私には無理です」