第241章 絶え間ない厄介事

董天海にとって、武道協会の最大の役割は、その公的な性質にあった。

言い換えれば、武道協会は各大家族の間で一定の面子があり、誰も彼らと対立したくはなかった。

もちろん、京都の最高級世家は例外だが。

時は飛ぶように過ぎた。

すぐに、神薬出現の日が訪れた。

この日、白城の空には祥雲が次々と漂っていた。

祥雲は薄い紫色を呈し、光は強くはなかったものの、肉眼ではっきりと見えた。

このような光景は、当然ながら無数の目を引きつけた。

一般市民も、神薬を狙う武者たちも、皆空を見上げていた。

「これは大いなる祥瑞の兆しだ！」

「天は白城を祝福している！」

「今年は必ず大金が手に入る！」

多くの人々が地面に跪き、空に向かって深々と礼を繰り返した。

そして武者たちは特に興奮していた！

これこそ神薬出現の前兆だった！

「千年神薬は天地の異象を引き起こすと言われていたが、今日見てみると、まさにその通りだ」ある武者が小声でつぶやいた。

彼らは時間を無駄にする余裕はなく、すぐさま神薬が出現する方向へと猛ダッシュで向かった。

神薬が出現する場所は、ある深い山の中だった。

ここは普段人気が少なく、木々が生い茂っていた。

神薬の恩恵を受け、様々な猛獣もこの地域で活動していた。

しかし今日は、この深山の周辺に高級車が所狭しと停まっていた。

ナンバープレートは様々な省や都市のもので、見渡す限り、少なくとも百人近くがここで待機していた。

「姚青、私の薬材をしっかり見ていてくれよ」秦玉は出発前に姚青に何度も念を押した。

姚青はすっかり面倒くさそうで、手を振りながら言った。「わかったわかった、もう行ってくれ」

傍らの江古は少し心配そうだった。

彼は躊躇した末、やはり忠告した。「秦さん、本当に行くんですか？神薬は価値が高いですが、命の方が大事です...」

秦玉は江古を一瞥し、軽く笑って言った。「怖いなら、行かなくてもいいぞ」

江古は苦笑して言った。「怖いわけではないんです、私は...はぁ、もういいです」

秦玉がこれほど頑固なのを見て、江古もそれ以上何も言えなかった。

車は猛スピードで走り、すぐにこの深山の入り口に到着した。