葉辰は二つの三品七紋の青霊丹を箱に入れ、慎重にポケットに収めた。
良いものは、当然最後まで取っておくべきだ。
残りの二つは一気に飲み込んだ。
瞬時に、薬の香りが漂い、強烈な気が丹田の中で絶え間なく衝突していた!
「突破が来る!」
葉辰は大喜びし、急いで盤座して、《九天玄陽決》を運転した。
この時の彼は、まるで微妙な境地に入ったかのようだった。
すべてが言葉では表せないほど素晴らしかった。
彼の周身は赤い光に包まれ、強大な気は地面さえも震わせていた。
しばらくすると、黒い石が葉辰のポケットから飛び出した。
直接彼の頭上に浮かび、その後、光の柱が天に向かって立ち上った!
「破!」
葉辰は怒鳴り、体の束縛を全て打ち破った!
修為が急速に上昇する!
開元境第六層、成功した!
しかしこれはまだ終わりではなかった。第六層はもともと突破寸前だったし、薬効もまだ完全に解放されていなかったからだ。
「もう一度!」
数時間後、部屋の中にまた突破の気配が訪れた!
……
翌朝八時になって、葉辰はようやく目を開いた。彼の境地は既に開元境第七層で安定していた。
一晩で二つの小境界を突破するなんて、まさに信じられないことだった。
「青霊丹がこんなに凄かったのか?」
葉辰は心の中で疑問に思った。彼が服用したのは普通の青霊丹に過ぎず、こんな驚異的な効果があるはずがないと。
突然、彼の瞳が凝固し、頭上に浮かぶ黒い石に気付いた。
手を伸ばすと、黒い石は即座に彼の手のひらに落ちてきた。
「お前のおかげか?」
葉辰は目を閉じ、瞬時にあの輪廻の墓地に到達した。
相変わらず荒涼としていた。
百基の墓碑の中で、変化があったのはたった一基、「煞拳宗、羅雲天!」だけだった。
墓碑の上には光が流れ、その光は絶えず回転し、まるで古い文字のようだった。
明らかに、これは墓碑が引き寄せられる兆しだった。
葉辰は確信していた。自分が望めば、この所謂羅雲天が目の前に現れるだろうと。
しかし一度きりのチャンスなので、必要な時まで葉辰は当然使用しないだろう。
これは現時点での彼唯一の切り札だった。
華夏はそう単純ではない、切り札を持っておくのは悪いことではない。
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