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171 取引の風波(二)

数分待った後、一人の男がカフェに入ってきた。韓瀟の向かい側に座り、深緑色のトレンチコートに包まれ、サングラスと帽子を身に着け、首に巻かれたスカーフで下半分の顔を隠していた。男は金属のケースを持っており、テーブルの上に置き、言葉も発せず韓瀟を見つめていた。

販売者は取引対象が黑い幽霊であることを知っていたが、韓瀟は今まで見たことのない顔だった。

韓瀟は販売者と冷たい視線の応酬をし、一言も交わさずにお互いのアイデンティティを確認した。誰もが見知らぬ人物と話さずに飢えたように見つめ続けるだろうか。販売者はパスワードを入力し、ケースを開けて韓瀟に見せた。

中には一台の小型のリング状のデバイスが入っており、様々な配線が露出している。構造は複雑で、中心部には黒い金属の外殻がついた円柱が隆起しており、その隙間から幽々と赤光が瞬いていた。これが「かがり火小型反応炉」で、太陽エネルギーと濃縮燃料を利用して自動的に電力を生成するエネルギーコアである。昇進級のキャラクター装備であり、超能者の武器でもある。気力も燃料として使用することができ、エネルギーに変換する。

自動充電式のバッテリーがあれば、給電の手間を省くことができる。メカにとってはコア材料であり、戦闘途中でバッテリーを交換しなければならないとなれば、それは大変に困る。

韓瀟はその上を手で撫で、本物であること、模型でないことを確認した。そして、携帯コンピューターを取り出して、ダークウェブアカウントで販売者に支払い、すばやく手続きを行った後、「逃げろ」と言った。

次に、韓瀟は販売者の反応を待たずに、「かがり火小型反応炉」を一掴みにしてバックパックに放り込み、すぐに立ち上がった。そして、病気の鷹を手に取り、確認していた監視対象に向けて連続で発砲した。

実際に、取引が成立した瞬間、監視していた欧迪芬那のスパイたちはすでに行動を開始しようとしていた。しかし、韓瀟が一秒早く、先手を打ったのだ!

大口径の鋼心弾丸が火花と共に銃口から飛び出し、数十メートル先でもその動能は狙撃弾に匹敵した。それに当たった数名のスパイたちは吹き飛ばされた。

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