第384章 暗闇の中の人！（10/10）

この神秘的な老人を倒した後、滄海平は一時的に葉辰の体から離れた。この時、彼の影は極度に弱っていた。

ほとんど透明になっていた。

彼が使う力が強ければ強いほど、消耗も速くなった。

輪廻墓地のすべての強者は、ただの魂に過ぎなかった。

葉辰も意識を取り戻し、老人が死ぬ前に残した言葉が耳に響いていた。突然、彼の瞳が縮み、体の傷も気にせず、急いで出口へと向かった！

誰が想像できただろうか、今回は二人が来ていたとは。

彼はその一人を斬り殺したが、つまり外にはまだ一人いるということだ！

まずい！両親が危険かもしれない！

一陣の狂風が瞬時に幽魂監獄の出入り口へと吹き荒れた！

……

その時。

葉天正と江佩蓉は既に出口に到着していた。

江佩蓉は葉辰から渡された符文をしっかりと握りしめていた。女性の直感は強く、何か単純ではないと感じていた。

この強い予感は彼女の体内の血脈からも来ていた。

彼女の血脈と天賦が目覚めた時、華夏の武道界全体が震撼した。

並外れたものだった。

しかし彼女は修練に全く興味がなく、このような素晴らしい修為を無駄にしてしまった。

唯一の価値は、この血脈を継承することだった。

そうでなければ、彼女の父親が彼女と葉天正の結婚、さらには妊娠の知らせを聞いて、あれほど激怒することもなかっただろう。

華夏武道界において、血脈と霊根は武者にとって極めて重要なものだった。

うまく活用すれば、華夏の家族を永続させることができる。

彼女の兄もそうだった。

血脈と霊脈が卓越していたため、崑崙虚の強者の一人に直接門下に引き取られた。

長年会っていないが、その実力は間違いなく恐ろしいものだった。

このような崑崙虚の強者がいることで、江家はほぼ京城の頂級家族の座を確保していた！

葉天正と江佩蓉が外に飛び出した瞬間、久しぶりの新鮮な空気が鼻をついた。

江佩蓉はすぐにここが学校だと気づいた。

しかし彼らが安堵する間もなく、足を止め、体が硬直した。

瞳には恐怖と驚きが浮かんでいた。

なぜなら、遠くに一人の老人が立っているのを発見したからだ！

彼らの行く手を直接遮っていた。

その老人は先ほどの幽魂監獄の老人とよく似ていた！

おそらく兄弟だろう！

首の刺青まで全く同じだった！

「ん？なぜお前たちが出てきた？曾天雄はどうした？」