第41章 地獄からの煞神！

虎の親分は自分の部下が誰一人動こうとしないのを見て、怒り死にしそうだった。

相手のたった一言で、この役立たずどもが怖気づいてしまうとは思いもよらなかった！

こいつら目が見えてないのか？相手はたった一人じゃないか！

武術の使い手だとしても、こんなに大勢いるのに、何を怖がることがある！

この時、彼は手のひらから血が滴り落ちているのをはっきりと感じ、このままでは手が不自由になってしまうかもしれなかった。

彼は横目で葉辰を見て言った：「兄弟、お前の手加減が激しすぎるんじゃないか？俺の両手を潰すなんて、俺・林虎はお前に何か悪いことでもしたのか？」

葉辰は林虎に答えず、代わりに立ち上がってポケットからタバコを取り出し、ゆっくりと火をつけた。

他人の生死など、彼には関係なかった。

「激しすぎる？俺にはそうは思えないが？」葉辰は口を開いた。

林虎の瞳に凶悪な光が宿り、声は冷たくなった：「分かってるつもりか？お前はただこの夫婦を守りたいだけだろう。俺を殺す度胸があるなら殺してみろ。そうでなければ、俺・林虎に息の根があるかぎり、この夫婦を決して安らかにはさせない！お前が一生彼らを守れるわけがない！」

汪おじさんと張おばさんはこの言葉を聞いて、顔面蒼白になった！

目の前のこの若者が彼らのために立ち向かってくれているとは、まったく想像もしていなかった！

しかし、彼らには何の価値があって、この若者に命の危険を冒してまで助けてもらう必要があるのだろうか！

葉辰は口からタバコを取り、その火を直接林虎の顔に押し付けた：「随分と自信があるようだな。俺がお前を殺せないと確信しているのか？」

林虎は大きな屈辱を感じながらも、耐えるしかなかった！今は全く身動きが取れないのだから。

「無駄話はよせ。度胸があるなら俺を殺してみろ。俺を殺したら、お前だってろくな目に遭わないぞ！」

この時の林虎は荒々しい気迫を放っていた！

この数年間、彼は命懸けの生活を送ってきたのだから、まだ毛も生え揃っていない若造に怖気づくわけがない。

葉辰は冷たく笑った：「お前を殺す？お前如きがそれに値するとでも？俺・葉辰の手を汚したくもない！だが、生きた心地がしないようにするのは、お前のような人でなしにはぴったりだな！」