第232章 董天海の試み

秦玉は大喜びし、急いで褒め称えた。「よくやった！」

その後、雷虎は住所と時間を秦玉に送った。

時間は正午に設定され、場所は地元最大の料理店で、一合酒蔵という名前だった。

正午頃。

秦玉は簡単に身支度を整え、出かける準備をした。

出発前に、秦玉は注意を促した。「菜園の薬草をしっかり見ていてくれよ。後で水やりを忘れないでくれ」

「分かってるって、分かってる」姚青は少し苛立たしげに手を振った。

その後、秦玉は車を運転して一合酒蔵へと向かった。

酒蔵の小さな個室で。

三人の人物が座っていた。

一人は老人で、二人は若者だった。

「師匠、本当にこの秦玉にそれほどの実力があるとお思いですか？」一人の若者が眉をひそめて言った。

董天海は重々しく言った。「間違いないと思う。江古という人物は私がよく知っている。彼は家族の名誉を非常に重んじる人だ。もし秦玉に実力がなければ、江古が心から服従するはずがない」

「私にはまだ信じられません」もう一人の若者が軽く鼻を鳴らした。

「師匠、秦玉は京都の顔家と並々ならぬ関係があると聞いています」

「そして当時、顔若雪が直接京都に来て、江古に釈放を要求したそうです。江古は顔家を恐れただけではないでしょうか」

董天海は黙って考え込んだ。

しばらく顎を撫でて考えた後、頷いて言った。「うむ、確かにその可能性もある。会ってみないと分からないな」

二人はそれ以上何も言わず、静かに待っていた。

数分後。

秦玉がドアを開けて入ってきた。

秦玉を見た二人の弟子は、さらに眉をひそめた。

気配から判断すると、この秦玉は内勁大師に過ぎず、宗師にも達していない。どうして大宗師の江古に勝てたというのか？

董天南さえも疑わしく思った。

内勁大師が大宗師に勝つことは絶対にありえない。たとえ稀代の天才でもできないはずだ！

この秦玉は、もしかして噂だけが一人歩きしているのではないか？

「あなたが薬王の董さんですね」秦玉は進み出て、董天海と握手を交わした。

董天海は軽く頷き、握手を交わした後、秦玉は席に着いた。

簡単な挨拶を交わした後、董天海は少しお世辞を言った。「秦さん、若くしてこれほどの成果を上げられるとは、私たちを驚かせますね」