第182章 混沌体？

魏江は苦笑いしながら言った。「江家の楚州でのエネルギーはあなたの想像を超えていますよ」

「そうですね」韋明も軽く頷いた。

「江浩然の父は十年前から既に楚州で無敵の存在でした。彼らは長年の伝承を持つ大家族なのです」

「三年前、江浩然の父は閉関に入りました。大宗師への突破を目指していると言われています。もし彼が出てきたら、秦玉、あなたは厄介なことになりますよ」と韋明は言った。

「大宗師か...」秦玉は小声で呟いた。

それは燕江と同じレベルだ。

今の秦玉の実力では、燕江と対峙しても太刀打ちできない。

「大宗師は少し厄介だな」秦玉は額を擦った。

しかし、事ここに至っては、秦玉には後戻りはできない。

顔若雪からのメールを思い出すと、秦玉はやる気に満ちあふれた。

その後、秦玉は車で魏江と韋明を家まで送ることにした。

途中まで来たとき、周囲の温度が急に下がり始めた。

初秋なのに、まるで厳冬のようだった。

「寒いな」魏江は思わず震え始めた。

武者である韋明でさえ、寒気を感じていた。

「来るべきものが、ついに来たな」秦玉は車を脇に停めた。

よく見ると、邱峰が前方に立っていた。

彼は両手を後ろに組み、目を細めており、一見普通の老人に見えた。

しかし、彼から放たれる殺気は、かつてないほど強烈だった！

「やはりここで待っていたか」秦玉は目を細めた。

「邱大師？なぜここに？」魏江は眉をひそめた。

秦玉は気にせず、ブレーキを踏むどころか、アクセルを踏み込んで、邱峰に向かって突っ込んでいった！

車内の魏江は慌てふためいた。彼は焦って叫んだ。「秦玉、何をするんだ！早く止めろ！」

しかし秦玉は全く動じず、車は邱峰めがけて疾走していった！

「秦玉、狂ったのか！邱峰は私の親友だぞ、こんなことで人命を奪うつもりか！」魏江は焦って叫んだ！

秦玉はまだ気にする様子もなく、ついに車は邱峰に向かって激しく衝突した！

「ガン」という大きな音が響いた！

車は急停止した！

激しい衝突で、車のエアバッグまで展開した！

顔を上げると、邱峰が枯れ木のような手のひらを上げ、車のボンネットを押さえていた！

車のボンネットは潰れたが、邱峰は無傷だった！

「こ...これは不可能だ！」魏江は額の痛みも忘れ、恐怖の表情で外の邱峰を見つめた！