第178章 賭石

「顔お嬢さんの言っていたことは本当なのか？」今回は、燕江さえも疑い始めた。

その時、秦玉は床の上で足を組んで座っていた。

彼は周りを気にする様子もなく、江家のことなど全く気にかけていなかった。

「この陰気をどう使えばいいんだろう」秦玉は体内の陰気を動かそうとしたが、どう使えばいいのか全く分からなかった。

父親から受け継いだ伝承にも、陰気の使い方についての記述は一切なかった。

「自分で工夫するしかないな」秦玉は心の中で思った。

もし陰気と霊気を組み合わせることができれば、秦玉の実力は確実に一段階上がるはずだ。

残念ながら、秦玉はこの分野について全くの素人だった！

「しばらくは方法が見つからないだろうな」秦玉は首を振った。

すぐに日が暮れ、夜の7時頃、韋明が車でホテルの前に到着した。

「秦さん、そろそろ時間です。出発しましょう」韋明は秦玉に言った。

秦玉は頷き、韋明の車に乗って出発した。

韋明は秦玉を非常に豪華な会場に連れて行った。

会場は極めて高級そうで、入場には入場券が必要だった。

秦玉がよく見ると、入口の警備を担当しているのは二人の内勁大師だった。

「なかなかの会場だな」秦玉は感心して言った。

韋明は頷いて言った。「この会場のオーナーは非常に謎めいた人物で、かなりの実力者だと言われています」

秦玉は感慨深げに言った。「省都は本当に竜虎が潜んでいるな」

「その通りです」韋明は頷いた。

「3年前、ある隠士の高人が江家を諭したと聞きます。それ以来、江家はかなり控えめになったそうです」韋明は説明した。

「へぇ？」これには秦玉も少し驚いた。

江家のやり方があれほど傲慢なのに、これが控えめだというのか？では以前はどれほど横暴だったのだろう？

「行きましょう」韋明は秦玉を連れて、会場に入った。

会場に一歩足を踏み入れた瞬間、秦玉は濃厚な薬の香りを感じた。

確かに、ここは雲行街とは比べものにならないほどの場所だった。

会場の中には、次々とカウンターが並び、それぞれのカウンターで異なる商品が売られていた。

名画あり、薬材あり、骨董品あり、最も珍しいのは医術の販売まであった。

例えば、診察して体調を見立て、症状に応じて料金を請求するというものだ。