第68章 早く秦さんを呼んでください！

話が終わると、秦玉は姚青の方を向いて、指示した。「銀針を一箱買ってきてくれないか」

「銀針ですか？」姚青は驚いて、「秦さん、銀針は何に使うんですか？」

秦玉は苦笑いして言った。「今回の治療には銀針が必要になりそうだ」

姚青はそれを聞いて、感嘆して言った。「魏家の人はあなたを信じていないのに、それでも助けようとするなんて、秦さんこそ本当の医者の心を持っているんですね！」

秦玉は手を振って、それ以上は何も言わなかった。

その時、魏家の寝室では。

許茂均は魏江を叱責していた。

「魏さん、あなただからこそですよ。他の人だったら、とっくに見切りをつけて帰っていましたよ！」許茂均は怒って言った。

「はい、はい...どうか許先生、私の妻を治療してください...」魏江は笑顔を作って言った。

許茂均は軽く鼻を鳴らして言った。「焦る必要はありません。私にはわかっています」

「それと」ここで許茂均は一旦言葉を切った。

「前に話し合った診療費は100万でしたよね？今は値上げが必要です！」許茂均は冷たい表情で言った。

魏江の表情が変わり、彼は困惑して言った。「許先生、こんな時に値上げするのは適切ではないと思いますが、私は...」

「値上げしないなら、今すぐ帰りますよ！」許茂均は立ち去ろうとする素振りを見せた。

魏江は慌てて許茂均を引き止め、急いで頷いて言った。「わかりました、承知しました。いくら追加すればいいですか！」

「それなら、もう100万追加してください」許茂均は淡々と言った。

「いいですよ、100万なら100万で！」この金額は魏江にとっては大したことではなかったので、すぐに承諾した。

「じゃあ、さっさと振り込みに行ってください。何をぐずぐずしているんですか？」許茂均は白眼を向けた。

魏江は眉をしかめて言った。「許先生、先に妻の治療をしていただけませんか？」

「それは無理です！もし病気が治った後にお金を払わなかったらどうするんですか？」許茂均は鼻を鳴らして言った。

魏江は心の中で許茂均を百回も罵った！しかし他に方法がなく、承諾するしかなかった。

「航航、許先生に振り込みに行ってくれ！」魏江は歯を食いしばって言った。

「全部あの秦玉のせいだ、100万を無駄にしてしまった」魏航は不満そうにつぶやいた。