第192章 夜幕の下
来者は五十人ほどで、全員が鎧を身につけ、陽光の下で輝いていた。隊列の四つの旗のうち、三つは灰色城王家を象徴する高塔双槍の旗で、もう一つは高塔馬頭旗であり、彼は少し考えた後、それが北方ホス家の紋章だと認識した。
騎士隊から一人が進み出て、大声で叫んだ。「私はレーマン・ホース、ティファイコ国王の使者だ。王都からの決議を持参した。吊り橋を下ろせ。」
「証拠は？」ペイロは頭を出して大声で尋ねた。
相手は背中から弓矢を取り出し、巻物を矢に結びつけ、直接城壁へと放った。
側にいた護衛がすぐに矢を拾ってきた。ペイロは羊皮紙を広げ、文書の下部に金糸が交差して埋め込まれているのを確認し、右下にはウェンブルトン王家の印章が押されていた。確かに新王の使者に間違いなかった。
「橋を下ろせ、門を開けろ」ペイロは深く息を吸い込んだ。彼は既に王都の決議の内容を予想していた——十中八九、ローラン・ウェンブルトンに関することだろう。相手が偽物でない以上、新王の使者を門前で拒む理由はない。そうすれば灰色城王都と敵対することになる。もしこの情報が広まれば、他の大家族は間違いなくロニセラ伯爵領地に矛先を向けるだろうし、城内で抑え込まれていた暗流も一気に反発するだろう。
しかし、ティファイコが五十人の使者団だけを派遣して状況を問い合わせに来たことは、第四王子の言葉を裏付けていた——新王は今、西境の地を管理する余裕がないのかもしれない。
王子殿下が千人以上の公爵連合軍さえ撃退できたのだから、この五十人も恐らく何も成し遂げられずに帰ることになるだろう。
もちろん、この情報はすぐにローラン殿下に伝える必要がある。
そう考えて、彼は先ほどの騎士を呼び寄せた。「ウェストロ、短尾馬を三頭連れて、馬を乗り換えながら、できるだけ早くこの知らせを辺境町の領主に伝えてくれ。ティファイコの軍勢が来たと伝えろ。」
「承知しました」ウェストロは頷いた。
騎士が立ち去るのを見送り、ペイロはため息をついた。「新王の使者を出迎えに行こう。」
……
城門の前に立った時、彼は気づいた。隊列の最前列にいる十数人は精気にあふれていたが、残りの騎士たちは疲れ果てた様子で、馬上で背中を丸め、今にも倒れそうな様子だった。
「こんにちは、レーマン準男爵」ペイロは頭を下げて挨拶した。「私は要塞の管理者、ロニセラ家のペイロ・ヒルモンです。」
要塞管理者という言葉を口にするのは少し気が引けた。もし自分が本当に西境を統べる要塞公爵であれば、使者に礼をする必要もなく、門前で出迎える必要もない。ただ領主城で相手の謁見を待てばよかったのだ。
「寒風峠であなたの名前は聞いていましたよ、『代理公爵様』」レーマンは馬から降り、彼の前に歩み寄って笑みを浮かべた。「あなたがたの西境は本当に不思議な場所ですね。レイン公爵が大軍を集めても小さな町を落とせず、逆に命を落としてしまうなんて、灰色城では珍しいことです。もちろん、ロニセラ家にとってはいい知らせかもしれませんが。」
ペイロは彼の言葉に含まれる皮肉を無視した。「あなたの部下は大丈夫ですか？彼らは少し...具合が悪そうに見えますが。」
「気にする必要はありません」レーマンは振り返って一瞥した。「おそらく長旅と土地の違いでしょう。少し休めば良くなります。正直に言えば、ここは暑すぎますね。」
「北部が寒すぎるんですよ」相手が気にしないなら、ペイロもこれ以上この件に触れる気はなかった。「陛下の使者がなぜ王都からではなく、寒風峠から来られたのか気になります。」
「それはティファイコ陛下が現在北の地におられるからです」彼は率直に答えた。「エース公爵が辺境ガーディアンの戦力が手薄な時期を狙って北部で暴動を起こし、反乱の疑いがあるため、国王は軍を派遣して鎮圧せざるを得なくなったのです。」
反乱？ペイロは眉をひそめた。これは常識に反している。辺境ガーディアンには灰色城各地からの騎士や傭兵もいるが、大半は公爵本人の配下だ。自分の部下が大きな損失を出している状況で反乱を起こすなどという理屈が通るだろうか？レイン公爵がこの機会に乗じて北地を併合しようとしていた手紙を思い出し、彼は不吉な予感を覚えた……もしやティファイコ・ウェンブルトンも同じ考えなのではないか？
「では王都の決議とは？」
「召還令です」レーマンは言った。「陛下が私をここに派遣された目的は、まさに西境も戦乱に巻き込まれることを避けたいからです。もし私の記憶が正しければ、邪魔の月の時点で、国王陛下はローラン・ウェンブルトンに召還令を送られましたが、彼は今でも王都に戻っていません。」
「その文書が要塞に届いたのは五ヶ月前のはずです。しかしローラン殿下は、例年の領主たちのように邪月が来る前に要塞に避難することはありませんでした」ペイロは一旦言葉を切った。「当時、彼は辺境町で民を率いて邪獣の侵攻に対抗していたため、すぐに王都へ出発することはできませんでした。」
「今や邪魔の月が終わってから三ヶ月近く経っています」レーマンは意見を述べずに言った。「国王は私に彼を王都へ護送するよう命じられました。」
「いつ辺境町へ向かわれる予定ですか？」
「明朝早々に出発します。」
通常の行程なら小町に到着するには三日かかるが、自分が派遣した騎士が昼夜を問わず走れば、一日一晩で知らせを届けることができる。そうすればローラン殿下も対応の準備ができるはずだ、とペイロは考えた。自分にできることは、これくらいしかない。
使者団を要塞の陣地に案内し、彼は足を止めた。「ここは元々公爵騎士団の駐屯地でした。今夜はここでゆっくりお休みください。夕食は専任の者が持ってまいります。使者様については」彼はレーマン・ホースを見た。「城で豪華な晩餐会を催します。ぜひご参加ください。」
「ご親切に感謝します、ペイロ準男爵」後者は笑みを浮かべた。
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晩餐会が終わった後、レーマンは陣地に戻り、中央の大テントに入ると、数人の部下がすぐに集まってきた。
「状況はどうだ？」彼は尋ねた。
「四方から監視されています。出口には百人近い部隊が駐在していますが、大半は完全な鎧を持っていません。おそらく都市パトロール隊でしょう」一人が報告した。「領主様は私たちを信用していないようです。」
「少なくとも情報は正確だった。私が宴席で聞いた情報もそれを裏付けている」レーマンは重々しく言った。「公爵が敗北した後、大半の騎士は辺境町に連行され、要塞には戦闘に使える精鋭はあまり残っていない。」
この地に到着する前から、彼は長歌要塞の状況を詳しく把握していた。ティファイコ陛下から与えられた任務も非常に単純で、公爵が敗北した原因を探り、それに応じた措置を取り、早期に西境の支配権を奪取することだった。
「丸薬を服用した者たちは...どんな状態だ？」
「もう限界に近づいています」別の者が言った。「今では丸薬を与えれば、どんなことでも喜んでやってくれます。」
使者団は単なる偽装に過ぎず、五十人の隊のうち、本物の騎士はわずか十三人で、他は騎士に扮装した傭兵たちだった。教会の丸薬の影響下で、彼らは今や猟犬よりも従順で、邪獣よりも凶暴になっていた。これこそがレーマンが城門を奪取する鍵となる。計画通り、もう一つの千五百人の義兵隊が要塞に向かってゆっくりと近づいている。城門さえ開ければ、この都市は自分の手中に落ちるだろう。
「丸薬を配布しろ。十人をパトロール隊の対処に残し、他は東門方向へ向かえ」彼は命令した。