307 宇宙人捕虜

連続的な爆発音がスペースシップが墜落した場所から響き渡り、ホワン・ジェンは手を擦り合わせながら温めつつ、不安そうな表情を浮かべていた。

「音を聞いていると戦闘のようだが、誰と戦っているんだ？」ホワン・ジェンは困惑していた。この人里離れた場所で、韓瀟は宇宙人と戦っているのだろうか？

そう考えただけでも、この世界は本当に狂っていると感じた。

しばらく待っていると、突然音が消えた。ホワン・ジェンの心臓が一瞬止まりそうになった。韓瀟の強さは噂で聞いていたが、相手は宇宙人なのだ。

「もし彼に何かあったら、私に指示を出す人がいなくなる。このまま待ち続けるべきなのか...」

悩んでいる時、スペースシップが墜落した方向から一つの人影が飛び上がり、急速に近づいてきた。それは韓瀟で、猛烈な風を伴いながらヘリコプターの横に着地した。メカには傷跡が多く、装甲の一部が裂け、内部の配線が露出して電気の火花を散らしていた。

「よかった、無事だったんですね。」ホワン・ジェンはほっと息をつき、突然韓瀟が見たことのない種族を連れているのに気付いた。淡い金色の肌で、顔の造作が広く離れており、電気仕掛けの機械の手錠で手足を拘束されていた。それはチェルローデで、顔中あざだらけで、全裸の状態だった。

「う、う、宇...」ホワン・ジェンは舌がもつれ、チェルローデを指差しながら、驚きのあまり言葉が出なかった。

「宇宙人だ。捕まえるのに苦労したよ。」

韓瀟はチェルローデの髪の毛を掴んで機内に押し込んだ。このゴドラ人は怒りに満ちた表情を浮かべていたが、口を封じられており、死んだ魚のように無駄にもがくことしかできなかった。

ホワン・ジェンは目を丸くして呆然としていた。韓瀟が強いことは知っていたが、まさかここまでとは思わなかった。宇宙人まで捕まえられるなんて、常識が覆された思いだった。

「早く飛行機を動かせ。ここはリ・ラン辺境に近い。彼らの部隊がすぐに来るぞ。」韓瀟が言った。

ホワン・ジェンは慌てて操縦を始め、ヘリコプターは急いで遠ざかっていった。